冬ならではのお楽しみといえば、スキーやスノボといったウインタースポーツ。ウエアやボードの準備と同じくらい大切なのが、雪に反射した日光で肌が焼ける「雪焼け」対策です。冬の雪山にひそむ紫外線のリスクと、知っておきたい対策&ケア方法をご紹介します。
もくじ
新雪はビーチよりも紫外線を反射する?!
夏と冬、どちらの紫外線量が多いか?と聞かれたら、多くの人が夏!と答えるのではないでしょうか?
上空から降り注ぐ紫外線量に関して言えば、冬の紫外線は夏よりも格段に少ないとされています。
一方、地面からの紫外線反射率は、砂浜で10~25%であるのに対して、新雪ではなんと80%にも達すると言われています!
じりじりと日差しが降り注ぐ夏と違って、冬は紫外線に対する意識が低くなりがちですが、こうしてみると、雪山ではビーチに比べ、かなり多くの紫外線を浴びることが分かります。
ウインタースポーツ中の紫外線を侮るな!
紫外線量の変化は、標高とも関係があることが分かっています。
標高が1000m上昇するごとにUV-Bが約10%上昇することから、標高の高い山では当然、紫外線への注意が必要となります。
引用元:ウインタースポーツの皮膚トラブルに要注意|ヒフノコトサイト 田辺三菱製薬
※UV-B波は肌の炎症や、シミやそばかすといった肌老化の原因になります。
ウインタースポーツを行うゲレンデは、標高が高い場所に位置しているので、その分、肌が浴びる紫外線量も多くなります。
雪山における紫外線リスクは私たちの想像以上に大きく、肌にとって非常に過酷な環境だと言えます。
紫外線は目に見えないだけに油断しがちですが、ゲレンデに行く時には、しっかりとUV対策をすることが大切です!
冬の乾燥がダメージを助長?!
冬は空気中の湿度が低く、肌も乾燥しがちです。
2016年2月16日に公開された調査結果※によると、乾燥した肌は水分量が多い肌に比べ、日焼けしやすいのだそう。
肌は乾燥することでバリア機能が低下するので、外的ダメージを受けやすく、またターンオーバーの周期が乱れて、なかなか日焼けが治りにくいことも。
冬の雪焼けは、夏の日焼けよりも悪化、長期化しやすいものだと言えます。
唇の日焼けも注意!
唇も冬場に乾燥しやすく、また紫外線によるダメージを受けやすいパーツです。
デリケートな部分なので、うっかり日焼けをすると、ひどい炎症を起こしてしまうので注意しましょう。
雪焼け対策①日焼け止め
雪焼けの恐ろしさが分かったところで、一体どんな対策を取ればいいでしょうか?
冬も日焼け止めを
雪焼け対策の基本は、ずばり日焼け止めです。
日焼け止めを選ぶ時は、紫外線のUV-A波とUV-B波ともに高い数値で防げるものを選びましょう。
- PA値
- UV-A波を防ぐには、PAの数値を目安にします。
この数値は、UV-A波に対してどれくらいの効果があるかを+の数で示しています。
雪山での使用には、PA+++からPA++++のものを選びましょう。
- SPF値
- UV-B波を防ぐには、SPFの数値を目安にします。
この数値は、「約20分前後で日焼けが開始する素肌状態に比べ、その時間を何倍に伸ばせるか」を意味します。
雪山での使用には、最低でもSPF40以上、できればSPF50、50+といった高い数値を選びましょう。
塗り直しはこまめに
日焼け止めを塗る時にな大切なのは、
- ケチらずたっぷりな量を塗ること
- こまめに塗りなおすこと
塗る量が少ないと、日焼け止めに表示されている数値本来の効果が発揮されません。
また日焼け止めは時間が経つにつれて摩擦や汗で落ちてしまい、効果が減ってしまいます。こまめに塗りなおすことで、塗り忘れによるうっかり日焼けも防ぐことができます。
飲む日焼け止めも効果的
最近注目されているのが、サプリメントタイプの飲む日焼け止めです。
紫外線を防止する成分に加え、各種ビタミンや美肌成分が配合されており、飲むだけでUV&美肌ケアができる手軽さが話題になっています。
これまでは美容皮膚科で処方してもらう必要がありましたが、オンラインで手軽に買える商品も登場しています。
ホワイトヴェール(キラ★リズム)
シトラスやローズマリーから抽出した、紫外線予防に効果があるポリフェノール「ニュートロックスサン」を配合。目から入る紫外線に効果がある「ルテイン」や、美肌をつくるビタミン&ミネラルまで贅沢に配合した日焼け止めサプリです。
詳しくみる従来の塗るタイプの日焼け止めは、肌へのダメージが気になったり、塗り直しが面倒だったりとデメリットも…。
ライフスタイルに合わせて、上手に組み合わせて使ってみてください!
飲む日焼け止めの関連記事はこちらをどうぞ。
雪焼け対策②リップクリームはこまめに
デリケートな唇を雪焼けから守るには、どんな対策を取ればいいでしょうか?
リップクリームもこまめに塗り直す
唇の雪焼け対策には、やはりリップクリームが最適です!
唇は食事や会話などで摩擦を受けやすく、一度塗っただけでは、十分な効果が得られません。
肌に塗る日焼け止めと同様に、こまめに塗り直すのがポイントです。
紫外線カット機能付きを選ぼう
リップクリームはUVカット機能が高いものを選びましょう。
SPF20程度、PA+からPA++のものだと、紫外線が強い雪山でも安心して使うことができます。
効果が高い分、唇への刺激が強いものもあるので、普段使いするものは別に揃えるのがおすすめです!
ママラボ UVリップクリーム(コスメプランニング)
SPF20、PA++の高い機能性と保湿力を実現したUVリップです。ハチミツやローヤルゼリーなど、口に入れても安心な素材を使用し、低刺激処方なので普段使いもOK!3才以上のお子さんなら親子で一緒に使うことができます。
詳しくみる雪焼け対策③サングラス・ゴーグルを着用
紫外線は肌のみならず、目にもダメージを与えます。
目は紫外線を浴び続けると炎症を引き起こし、特に雪焼けによって起きる角膜炎は「雪目」と呼ばれています。
雪目とは、 スキー場や海水浴場で強い太陽光を浴びたり、電気溶接を行ったことによって、目が長時間直接紫外線にさらされ、角膜の表面が傷つく病気です。強い紫外線にさらされてから6~10時間程度で、「結膜の充血」、「目がゴロゴロする」、「涙が出る」、「目が痛くてまぶしい」などの症状があらわれます。
引用元:雪目[電気性眼炎]|千寿製薬株式会社
紫外線ダメージによる目の老化が進むと、白内障や加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう=モノが歪んで見える/視界の中心が暗くなる・欠ける)といった眼病の原因にも。
また、目から入った紫外線は肌の老化にも影響します。
こうしたダメージを防ぐために、ウインタースポーツを楽しむ時はサングラスやゴーグルをしっかり着けるようにしましょう。
万が一焼けてしまったら
対策をしていたにもかかわらず、うっかり日焼けはなかなか防げないものです。
万が一雪焼けをしてしまった場合は、どのような対策を取るのがいいでしょうか?
早めにたっぷりの保湿を!
雪焼けした肌はひどく乾燥して、水分不足に陥っています。
日焼け後と同様に、化粧水や保湿アイテムをたっぷりと塗りましょう。
また、紫外線を浴びた肌がメラニンの生成を始めるのは、約3日後だと言われています。
早めのケアで、少しでも紫外線ダメージを軽減させましょう。
アフターケアのコツ
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- 化粧水はコットンを使わず、手を使ってなじませる
- デリケートな状態の肌への刺激を減らします
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- 化粧水は冷蔵庫で冷やしておく
- 冷えた化粧水を使うことで、肌のほてりを鎮静化させます
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- 化粧水とコットンを使った、5分程度のコットンパックが効果的
- 長く置きすぎると、逆に肌の乾燥を招いてしまうので要注意です
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- すぐに美白系アイテムを使うのはNG
- 美白系化粧品は刺激が強いので、肌が落ち着いてから使用しましょう
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- しみる時には軟膏系アイテムでケア
- 炎症がひどい場合は、ワセリンなどの軟膏を使用しましょう
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- ホホバオイルでスペシャルケア
- 保湿力が高く、低刺激なので、肌に負担をかけずにケアができます
強い痛みやほてり、ひどい赤みや水ぶくれがある場合は、すぐにお医者さんに相談してください。
水分補給をしっかり
日焼け後は肌のみならず、体全体も水分不足に陥っています。
水分をこまめに摂って、体の内側からも潤いを与えてあげましょう。
水分補給をしっかりすることで代謝が促進されるので、日焼け肌の回復にも効果があると言えます。
目の炎症には目薬を
「雪目」による目の炎症には、角膜のダメージを修復、保護する目薬が効果的です。
炎症があまりにもひどい場合は、お医者さんに相談することをおすすめします。
日焼けのアフターケアはこちらの記事も参考にどうぞ。
まとめ・雪山では小まめに日焼け止めを塗りなおそう!
雪山での日焼けは、肌や身体に大きなダメージを与えてしまいます。
ゲレンデに行くと、ついつい滑るのに夢中になってしまいますが、日焼け止めをこまめに塗り直して、しっかりと肌をいたわってあげてください!