「最近なんだか体が不調で」という方、それは「冷え」のせいかもしれません。そこで今回は、誰でも簡単にできる温活の方法を皆さんにご紹介します。
冷えは万病のもと
東洋医学では、冷えは万病の元と言われています。
体が冷えることで起こる不調には主に以下のようなものがあります。
血行不良
冷えにより血流が滞ってしまうと、頭痛や肩こり、目の疲れなどの原因になります。
日々のデスクワークや家事によって引き起こされた症状だと思っていたら、実は冷えによる症状だったということも。
代謝が悪くなる&むくみやすくなる
冷えによって代謝が悪くなると、体に余分な水分がたまりやすくなります。
そのためむくみやすくなることがあります。
また代謝が悪くなることで、内臓の働きが弱ってしまうことも。
便秘気味になったり、胃腸炎になりやすくなったりなど体のトラブルが起こりやすくなってしまいます。
また代謝が悪くなると、基礎代謝が落ちてしまいます。
基礎代謝とは、
心身ともに安静な状態の時に生命維持のために消費される必要最小限のエネルギー代謝量。
引用元:e-healthnet.mhlw.go.jp
のことです。
この基礎代謝が落ちてしまうと消費カロリーが少なくなってしまうので、太りやすくなることもあります。
健康だけではなく、美容のためにも冷えは解消したほうが良いのですね。
女性特有の体の不調
女性特有の体の不調といえば、「月経痛」や「生理不順」などがあります。
これも冷えによるもののことがあります。
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、もともと冷えやすい傾向にあります。
それに加えて女性は、月経による一時的な血液不足でさらに冷えやすい状態に。
中でも子宮は多くの血液を必要とするため冷えやすくなっています。
子宮が冷えるとホルモンバランスが崩れてしまい、女性特有の体の不調が起こりやすくなってしまうのです。
不妊の原因になることも
不妊に悩む方も増えていますが、不妊の原因に冷えが潜んでいることも。
先ほどもお伝えしましたが、体が冷えることによりホルモンバランスが崩れてしまうためです。
現在妊活中の方や、不妊に悩む方は温活をすることで良い結果が生まれるかもしれませんね。
温活で体の不調を解消できる
体を温めるための様々な活動のことを「温活」と言います。
先ほどご紹介したように、冷えはさまざまな体の不調の原因となります。
逆に言うと、温活により体を温めることで体の不調が解消され病気になりにくくなりますよ。
温活にはさまざまな方法があります。
その中から簡単に取り入れられるものを厳選してご紹介します。
一番取り入れやすいものを選んで、試してみてくださいね。
生活習慣で温活
まずは手軽にできる、生活習慣の中で温活を取り入れる方法をご紹介します。
時間がない方でも簡単にできることばかりですのでぜひ今日から取り入れてみてくださいね。
朝起きたらお湯を飲む
温かいお湯を飲むことで、内臓の温度が上がり、基礎代謝も上げることができます。
そうすると冷えが解消されるだけではなく、ダイエット効果も期待出来ますよ。
すべての飲み物をお湯にするとより効果的ですが、それはなかなか難しいですよね。
その場合は、朝起きてすぐにお湯を飲むようにしてみてくださいね。
お湯の飲み方
- お水を沸騰させ40〜50度くらいに冷まします。
電子レンジで温めるのも◎ - 朝起きてすぐに10分くらいかけてゆっくり飲み干します。
入浴の仕方を工夫する
忙しいとゆっくり湯船に浸かる時間がとれずにシャワーですましてしまうことが増えてしまいます。
でも、これでは体が冷えるばかり。
体を温めるためには、ゆっくりと湯船につかることが大切です。
炭酸入浴剤を使う
ただ湯船につかるだけではなく、入浴剤を使うとさらに温め効果がアップします。
お湯に溶け込んだ炭酸ガスは、皮膚に入って血管を広げてくれます。
そうすると血行が良くなり冷えが改善されるのです。
- 重曹大さじ2、クエン酸大さじ1を混ぜ合わせます。
アロマテラピーの精油などを加えるのもオススメです。 - 38度〜40度くらいのお湯に入れて良く溶かします。
足浴・手浴を取り入れる
ゆっくりと入浴をする時間がない場合は、足浴や手浴を取り入れてみてはいかがでしょうか?
服を着たままでも手軽にできるため、忙しい方でも取り入れやすいですよ。
- 洗面器に40〜42度のお湯を張ります。
天然塩をひとつかみいれたり、精油を入れたりするのもオススメです。 - 15分ほど足や手をひたします。
- ぬるくなってきたらお湯を追加します。
1時間に1回は伸びをする
伸びをすることで、硬くなった筋肉がほぐれます。
そうすると、血の巡りが良くなるためコリや冷えを解消できますよ。
とっても簡単なので、すぐに取り入れられますね。
とくにデスクワークなど座っている時間が長い方は、意識的に取り入れてみてくださいね。
姿勢が悪いと血行不良になりやすく、太りやすい体質になってしまします。
骨盤ストレッチなどをして、体の歪みをキレイに伸ばしてみましょう。
足首を回す
足首は心臓から遠いので、血流が滞りがちです。
時折足首を回すことで血流を促し、下半身の冷えの解消になりますよ。
温活に効く、足首の回し方
- 手と足の指が握手をするように握り合わせ、そのまま足首を回します。
左右両方とも行いましょう。 - 足の指を大きくグーパーします。
- 指で円を描くように、くるぶしの周りをマッサージしましょう。
食べもので温活
体を温める食べ物を食べることで、体の中から温めることができます。
体を温める食材や、簡単レシピをご紹介します。
しょうがは温活の強い味方
しょうがが体を温めるということは、ご存じの方も多いかもしれませんね。
しょうがで体を温めるには、乾燥しょうが、もしくは加熱させたしょうがを使うことがポイントです。
生のしょうがには体の表面を温める効果があるのですが、乾燥しょうがや加熱したしょうがには、体の中から温める効果が期待できます。
これは、しょうがを加熱、もしくは乾燥させることでショウガオールという成分ができ、この成分には血管を広げ、血流を促す作用があるためです。
そしてこの乾燥しょうが、古くから漢方薬としても使われていたようです。
実は乾燥しょうがは冷えを改善するため、
古くから漢方薬に使われています。
中国の薬学書にも乾燥しょうがは「寒冷腹痛を止める」
「中を温める」という薬能が記述されています。
乾燥しょうがの作り方
乾燥しょうがをたくさん作っておくと、そのまま料理に使うこともできますし、飲み物に入れることもできとっても便利です。
しょうがを厚さ1~2mmにスライスする
方法(1) 室内放置で1週間程度
方法(2) 天日干しで1日
引用元:夏冷え解消!しょうが 使い方が間違ってた!|NHK ためしてガッテン!
電子レンジで加熱する方法もありますが、加熱しすぎると燃えてしまうことがあるためあまりおすすめできません。
おすすめしょうがレシピ
豚バラ肉の佃煮
しょうがだけでなく、たんぱく質にも体を温める効果があります。
豚肉のとしょうがを使った、トン汁なども体を温めるのに最適な煮物です。
佃煮はたくさん作っておくと、お弁当のおかずなどにも重宝しますよ。
とっても簡単なのでぜひ試してみてくださいね。
レシピは下記のページをご覧ください。
→ 豚バラ肉の佃煮のレシピ|cookpad
野菜スープ
温かいスープは温活には欠かせません。
乾燥しょうがを加えることで、さらに体を温める効果が高まりますよ。
レシピは以下をご覧ください。
→ 冷えた身体にポッカポカ野菜スープのレシピ|cookpad
体を温める食材を使う
冬に獲れる野菜や寒い土地で作られる野菜や根菜類には、体を温める効果があります。
反対に、夏野菜や暑い土地で作られる野菜には体を冷やす作用があるため、摂り過ぎには注意が必要です。
温活を意識するのであれば、体を温める食材を意識して摂るようにしましょう。
夏野菜を食べるときは、生のまま食べることはさけ火を通して食べることで体をあまり冷やさずにすみますよ。
薬味も体を温める
ネギやニンニク、しょうがなどの薬味には体を温める効果があります。
積極的に使うようにしましょう。
肉類から摂れるたんぱく質は体を温めるエネルギーになる
肉や魚などのたんぱく質も、体を温める効果があります。
特にラム肉は温活に最適な食材です。
中国や、モンゴルなど冬は特に冷え込む地域の人たちは、羊鍋を食べて体を温める習慣があるのは、ラム肉に体を温める効果があることが知られているからです。
温活食材のおすすめレシピ
鶏肉とおネギたっぷり温活料理
たんぱく質と薬味たっぷりな温活レシピです。
作り方も簡単なので、ぜひお試しくださいね。
レシピは以下をご覧ください
→ 鶏肉とおネギたっぷり温活料理のレシピ|cookpad
温活美肌★根野菜の柔らかピリ辛豚汁
根菜がたっぷり入っている豚汁は、温活にピッタリです。
トウガラシやしょうがを加えることで、さらに温め効果がアップします。
レシピは以下をご覧ください。
→温活美肌★根野菜の柔らかピリ辛豚汁のレシピ|cookpad
温活グッズを活用する
体の冷えを今すぐなんとかしたい!というときは、温活グッズを上手に利用しましょう。
かわいいグッズもたくさんあります♪
お気に入りのグッズを使うと、体だけではなく気持ちもぽかぽか暖かくなっちゃうかもしれませんね。
炭素材グッズ
炭から発生する遠赤外線には温熱効果があるため、温もりが持続します。
炭で焼いたお肉は遠赤外線の効果でジューシーに焼きあがるのは、皆さんご存知ですよね?
実はこの炭、なんと常温状態でも遠赤外線を出しているのです。温度が上がると、遠赤外線発生量も増加します。
自然のパワーだけで体を温めてくれるので、体への影響も心配ありません。
炭を繊維に織り込んだ、靴下や腹巻など、さまざまなグッズがありますよ。
湯たんぽ
昔から寝るときの温めグッズとして活躍してきた湯たんぽですが、使い方を工夫すると、温活にも役立ちます。
湯たんぽを腰やお腹に当てる
腰やお腹を湯たんぽで温めることで、下半身の冷えをとることができます。
イスに座って作業をしているときに、湯たんぽを膝の上や背もたれと腰の間に入れておくのも効果的です。
腹巻き
体が冷えている人は、お腹のあたりを触ると冷たくなっている場合がほとんど。
これは、体の深部の体温が低下している証拠です。
これを解消するためには、お腹を温めることが大切です。
腹巻なら、つけているだけで体を温めることができるのでとっても手軽。
先ほどもご紹介した炭素材の腹巻なら、薄手なので外出時も使いやすいですね。
マフラー
体を温めるとき、3つの首を意識して温めると効果的です。
3つの首とは、「手首」「足首」「首」のことです。
これらの場所には太い血管が通っているため、温まった血液が体の隅々までいきわたりやすくなり効率よく体を温めることができるのです。
寒い季節の外出には、厚着をするよりもマフラーやネックウォーマーなどで首を温めるほうが効果的です。
ツボで温活
体を温める効果のあるツボを刺激することで、体の中から冷えをやわらげることができます。
体を温めるツボは「命門」「腎兪」「太渓」
体を温めるツボには、主に「命門(めいもん)」「腎兪(じんゆ)」「太渓(たいけい)」の3つがあります。
命門
おへその裏あたり、背骨の骨と骨の間にあるツボです。
冷え性のほかに、腰痛にも効果があります。
腎兪
命門から指2本分外側にあるツボです。
生殖機能の働きを高めてくれる効果があります。
女性にはうれしいツボですね。
太渓
足の内側のくるぶしとアキレス腱の間にあるツボです。
下半身の冷えに特に効果を発揮します。
ツボは温めて刺激すると効果アップ
ツボは押して刺激するよりも、温めて刺激するほうが温活にはより効果的です。
ツボを温める方法には、カイロを使う方法や、お灸を使う方法などがあります。
カイロでツボを温める
命門と腎兪は1列に並んでいるため、大き目の使い捨てカイロを使うことで同時に温めることができます。
ツボを刺激するだけでなく、カイロにより下半身を温める効果も得ることができますよ。
ただし、低温やけどには注意してくださいね。
カイロは直接肌に触れないように気をつけましょう。
お灸でツボを刺激する
温熱を利用したお灸は、指圧やマッサージよりもツボに強い刺激を与えることができます。
そのため治療効果もより高くなります。
お灸は面倒なイメージも強いですが、最近はより手軽に使えるように火を使わないものや、アロマの香り付きのものなど使いやすい商品がたくさん出ていますよ。
薬局でも簡単に手に入りますのでぜひ取り入れてみてくださいね。
温活で体の不調を解消
いかがでしたか?
温活は、時間もお金もかかりません。特別なことをしなくても、毎日の生活をちょっと工夫するだけで簡単にできます。
特に今回ご紹介した温活の方法は、今日からでも取り入れられる簡単なものばかり。
ぜひ毎日の生活に温活を取り入れて、体の不調を解消してくださいね。