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化粧品の使用期限がパッケージに書かれない理由と使用目安
いつの間にか溜まってしまう古い化粧品。いつか使おうと思っている内に数年が経過し、いざ使う時にはなんとなく違和感…。実は化粧品には使用期限があり、期限切れの化粧品を使うと肌荒れの原因になることもあるため、注意が必要なんですよ。
なぜ使用期限が書かれていないの?
ある基準を満たせば書かなくても良い
「化粧品に使用期限なんてあるのか!」と思って、実際に化粧品のパッケージを確認しても使用期限なんてどこにも書かれていませんよね。
使用期限が書かれていないのに使用期限があるなんておかしな話なのですが、実はこれには秘密があります。
その答えは医薬品や化粧品の製造販売について定めている薬事法(正式には、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の中にあり、ここに「製造または輸入後3年を超えて正常及び品質が安定なものは使用期限の表示を行わなくても差し支えない」と記載されているんです。
つまり、未開封の状態で3年以上品質が保証できる化粧品については、使用期限や製造日の表示もしなくても良いということ。
じゃあ、一体いつまで使えるのと気になりますよね。
使用期限は3年以下
基本的に、使用期限記載のない化粧品の使用期限は、未開封の製品で製造から約3年間と言われています。
この理由も先ほどと同様で、「3年を超えて品質を保証できる」ということは、つまり「約3年間の品質保証は出来るけれど、その後は検証していないから分からない」という意味になるため。
もちろん3年経過したからといって急激に劣化が始まるわけではありませんが、製造から3年以降の使用により何らかの不都合が出たとしても、それはあくまで自己責任になってしまうんです。
使用期限が3年未満である化粧品にはしっかり使用期限が記載されていますので、未開封状態の化粧品の使用期限は3年以下と覚えておくようにしてくださいね。
手作り化粧品は超短命
化粧品の使用期限3年以下というのは、あくまで市販品に限ったケース。
市販品にはしっかり防腐剤が入っていますし、製造販売時に品質保証テストもされています。
「そうか、化粧品は3年くらい大丈夫なんだ」と手作り化粧品も同様に考えると、危険なことになりかねませんので注意してください。
手作り化粧品は肌への負担を最小限に考えて作りますから、基本的には防腐剤や抗菌成分を配合しませんよね。
また、手作り化粧品に加える有効成分の中には腐りやすい性質を持つものも多いため、素人が使うと時間経過とともにすぐ劣化してしまう可能性も高いんです。
基本的に手作り化粧品の使用期限は1週間ほど。
作るのに手間がかかる場合はつい大量に作って作り置きしたくなりますが、自分の肌を第一に考えるなら短期間で使い切れる量を作って、常に新鮮なもの使うようにしたいところです。
手作り化粧品で注意が必要な成分
参考までに、手作り化粧品によく使用される成分で、取り扱いに注意が必要なものをご紹介しておきます。
- ビタミンC
- レモン汁やサプリメントのビタミンCを手作り化粧品に混ぜこむ方がいますが、これは危険。ビタミンCはとても不安定な物質ですので紫外線などの影響によりすぐ変質し、肌に対して刺激性の強い物質に変わってしまいます。
- ヒアルロン酸
- 保湿性の高さで人気のヒアルロン酸ですが、腐りやすい性質を持つため、実はとても品質管理が難しい成分。肌荒れの原因になる場合も多いので、手作り化粧品に対する知識が十分でない場合は使用に注意が必要なんですよ。
- アロマオイル
- 保湿効果やリラックス効果を求めて使用されるアロマオイルですが、市販のアロマオイルには不純物が多く含まれているため、酸化により肌荒れの原因になる場合も。もともと肌に使用する想定がされていない製品も多いので、要注意です。
開封済みの化粧品は3年とは限らない
品質の低下はこうやって起こる
化粧品は一度開封してしまうと3年という使用期限に関わらず、出来るだけ早く使い切るようにしてください。
その理由は食品と同様で、開封と同時に空気に触れたり、酸化したりして「黄色ブドウ球菌」や「表皮ブドウ球菌」といった雑菌が繁殖しやすくなるため。
また、素手で直接使用していたり、汚れたパフで使用していたりする場合も雑菌の繁殖を促すため、どれだけ長くても半年程度で使用を止めるのが重要です。
繁殖した菌が肌に触れると、かぶれやかゆみ、ニキビなど皮膚炎を引き起こすリスクが非常に高くなります。
もし症状が酷い場合には、皮膚科を受診してステロイド外用薬などを使用する必要も出てきますので、古い化粧品を使用して一度でも肌荒れが出たら再使用はせずに、すぐ捨てるようにしてくださいね。
アイテム別開封済み使用期限
化粧品は使用する部位やアイテムごとに推奨される使用期限に違いがあります。
アイテム別の使用期限をご紹介していますので、製造から時間が経ってしまった化粧品を使用する際の参考にしてみてください。
- マスカラ、リキッドアイライナー:3か月以内
- アイメイク商品は、菌が繁殖しやすく、万が一菌が目に入り込んだ時にダメージが大きいため、使用期限は短め。毎日同じ製品を使用するなら3か月もあれば十分に使い切れますが、複数の製品を並行して使用する場合は開封日を容器に記載しておくなどして対策しましょう。
- スキンケア用品:6か月以内
- クレンジング、洗顔用品、化粧水、乳液、美容液、クリームなどのスキンケア用品は、無防備な肌に使用し、基本的に肌の角質層まで浸透させるものですから、雑菌の繁殖により肌がダイレクトにダメージを受けます。数種類を並行して使用するのではなく、集中的に使用してしっかり期限内に使い切りましょう。
- リップクリーム、口紅など:6か月以内
- リップクリームや口紅、グロスなどのリップメイク用品は6か月以内に使い切るのが基本。唇の皮は他の部分に比べて薄いので、化粧品成分の変質によりすぐに荒れてしまいやすいんです。
- 日焼け止め:6か月以内(ワンシーズン内)
- 余ったら来年使用するという方も多い日焼け止めですが、日焼け止め製品に含まれる成分は時間経過とともに肌への負担が強くなる場合もあるので、出来ればワンシーズン内で使用を終えるようにしましょう。また開封してから時間が経つと、日焼け止め機能が低下する可能性もあります。
- ファンデーション、化粧下地:6か月以内
- パフの汚れなどにより、雑菌繁殖リスクが高いのがファンデーションや化粧下地。顔に直接塗るものですので、あまりに古いものは思い切って捨ててしまいましょう。
- ペンシルアイライナー:1年以内
- 同じ筆を使いつづけるリキッドアイライナーに比べ、削れば新しい部分が出るペンシルアイライナーは比較的使用期限が長め。とはいえ目の周囲で使うものですので、数年経過しているようなものは使用せず、1年を目安に新しいものに交換するようにしましょう。
- アイシャドウ:1年以内
- アイシャドウは、気分やTPOにより使い分けることが多いため、複数の製品を並行して使用しがち。そのため、数年にわたって同じ製品を使う機会も多いのですが、推奨される使用期限は1年以内。ただ、チップやブラシをこまめに洗浄したり、使い捨てのものを使うようにしたりすれば1年以上使用可能な場合もあります。チップやブラシを目の中に入れないように注意し、状態を確認しながら使うようにしてくださいね。
- チーク:2年以内
- チークは出来れば2年以内で使用を止めたいところですが、基本的にファンデーションの上から頬にしかつけないものですので、そこまで使用期限に神経質になる必要はないと言われています。ただ、パウダータイプ以外のチーク(クリームタイプなど)は、酸化しやすいため臭いや色に変化がないか確認しながら使用してください。
こうなったら捨てるサイン!
変色・におい・分離など
出来るだけ捨てずに長い間使いたいのが化粧品ですが、見た目や臭いに違和感があったらすぐに捨てましょう。
目安にすべきサインは、以下のようなものがあります。
-
色が変わっている
見るからに以前とは色が変わって、変な色になっている場合は腐敗している可能性が非常に高いです。
-
変な臭いがする
使い始めの頃とは違う、鼻にツンとくるような臭いや変な臭いがしてきたら、すぐに捨てましょう。
-
液体が分離している
初めから分離している製品を除き、リキッドファンデーションや乳液が分離してきたら、腐敗している可能性が高いので使用を止めましょう。
品質を少しでも保つためにできること
化粧品の使用期限は、保管方法により目安の使用期限よりも短くなってしまう場合があります。
保管の際のポイントをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポイント1:湿度の低い、涼しい場所に保管する
未開封・開封済みどちらの製品にも言えることですが、化粧品を保管するなら直射日光が当たらず、湿度の低い涼しい場所に保管しましょう。
ポイント2:一度出したら、容器に戻さない
多く取りすぎてしまったからといって、一度手につけたものを容器に戻すのは絶対にNG。手の雑菌が容器の中で繁殖して、腐敗を早めてしまいます。
ポイント3:蓋はしっかり閉める
毎日使うものだといちいち蓋を開けるのが手間に感じて、つい蓋をゆるめにしてしまいがちですよね。ですが、蓋と容器の間に隙間があると、そこから空気が入り込んで酸化や菌の繁殖スピードを早めてしまうので要注意なんです。
ポイント4:パフやブラシは清潔なものを
パフやブラシは、こまめに洗うか使い捨てのもの使用するようにして、清潔を保ちましょう。
ポイント5:リップや口紅は清潔なブラシで使用する
唇に直接つけると菌の繁殖を早めてしまうため、清潔なブラシで使用するようにしてください。
ポイント6:クリームやジェルはスパチュラで
直接指を容器に入れると、腐敗を早める原因に。面倒ですがスパチュラ(ヘラ)を使用しましょう。製品に付属していない場合は、アイスなどに使う使い捨てのプラスチックスプーンでもOK。
捨てるのはもったいないけど、肌のために使用期限を守ろう!
ポーチや引き出しの奥底から、いつ買ったのかも定かではない化粧品が発掘されることって、ありますよね。
化粧品は安いものではありませんから、ついもったいないと取っておいてしまいがちですが、あまりに古い化粧品は肌荒れの原因にもなるため、思い切って捨ててしまうのがベストです。
今回ご紹介した目安の使用期限や保管方法などを参考に、思い切って化粧ポーチの中を断捨離してみても良いかもしれませんよ。
美容液の使い方をお肌の悩み&美容成分別に徹底解説!
使っている美容液の効果に、あなたは満足していますか?高級な美容液も効果的に使用しなければ、ただの水。逆に、プチプラな美容液でも使い方次第では満足できる可能性大という事です!今回は、あなたの叶えたいスキンケアをより効果的にする方法をご紹介します。
美容液の効果を判断する目安期間
2~3か月継続後の判断を
今、使っている美容液、あなたはどれくらいの期間使用していますか?
スキンケアの場合、その効果を実感するまでには最低でも2~3か月の期間が必要です。
もちろん、一時的に潤いを持たせたり、シワを目立たなくすることは出来ますが、肌自体の改善には時間がかかるのです。
それは、肌のターンオーバーが関係しています。
健康的な肌の場合、約28日周期で古い角質が徐々にはがれ、新しいお肌に生まれ変わります。
しかし、年齢を重ね、代謝が落ちたり、不規則な生活をしていると、その周期は徐々に遅くなり、30代では約40日、40代で約55日になります。
つまり、一般的な美容液なら1~2本継続して使用した時点で、その美容液が自分に合っているのかが判断出来ます。
正しく使っていないと効果の判断はできない
でも、美容液の効果の判断は、あくまで正しく美容液を使っていた場合に限ります。
美容液は安くても数千円はしますよね。高いものだと数万円。
間違った使い方をしていると、美容液に費やしたお小遣いも、美容にかけてきた時間もムダになってしまうのです。
今まで「効果がない」と判断してきた美容液たちも、実は正しく使えていなかっただけかもしれないのです!
絶対覚えたい!美容液の効果的な使い方
①使用量を守って毎日使う!
まず、美容液は多くても少なくてもダメ。
基本的にはメーカーが能書やパッケージに記載している使用目安量を守って使いましょう。
高い美容液だと、もったいなくてチビチビ使ってしまったり、時間のある週末にだけ使ったりしてしまいがちですが、「毎日、使用目安量」をきっちり使用することが効果実感への第一歩になります。
ただし、肌荒れを起こしていたり、日焼けをしてしまった時に美容液をつけると、かえって刺激になることがあります。
しみたり、かゆみが出た場合には、いったんお休みすることも忘れないでください。
②順番は油分の量が少ないものから?!
基本的に美容液は、化粧水と乳液の間に使用します。
化粧水で肌の潤いをひたひたにすることで、美容液の成分が浸透しやすい土台をつくります。
そして美容液がしっかり浸透したら、蒸発しないように乳液やクリームで蓋をするのが基本。
では、オールインワンゲルを使っていたり、複数の美容液を使用する場合の順番はどうしたらようのでしょうか。
これは基本的に油分が少ないものを先に使うことが、効果実感しやすいポイントです。
化粧品の油分が明確じゃない場合の対処法
ただし、化粧品は基本的に配合成分の比率を記載していません。
つまりどれが油分が多いのか、明確ではありません。
そのため、同メーカーの美容液を使っている場合は、カウンターやコールセンターに問い合わせることが大切です。
化粧品のとろみ=油分ではない可能性あり
なんとなくトロッとしているからこっちが油分多いかな?という自己判断は効果実感を遠ざける可能性もあります。
化粧品のとろみは使用感をコントロールするために増粘剤などを使っている場合があり、油分とは関係ないこともあるのでプロの判断を仰ぎましょう。
保湿系美容液で効果的な使い方&成分
浸透しやすい土台づくりが重要
極度の乾燥肌の場合、干乾びた植木鉢と同じで、その水分は浸透せず、流れ出てしまいます。
前述した通り、美容液を使う前に、化粧水でひたひたに潤すことが出来ればOKですが、それすらも危うい乾燥肌ならば、化粧水の前にブースターや導入美容液と言われるものを使うのがおすすめです。
洗顔後すぐにブースターをつけることで、肌を柔らかくし、浸透をサポートしてくれるので、化粧水や美容液の浸透が抜群に上がります。
温めて浸透をサポート
美容液の浸透をサポートするために、肌や美容液自体を温めることも重要です。
お風呂上がりの温まった時に、温かい手で美容液を温めながら肌につけることで、肌になじみやすく浸透もすすみます。
美容液を顔全体に付けた後、手のひらで顔を包み込むだけでも、手の熱が伝わります。
もし、肌が冷えている場合には、ホットタオルで顔を温めてからスキンケアをしたり、美容液自体がキンキンに冷えてしまう冬場は、手のひらで温めることを意識してつけていきましょう。
おすすめの保湿成分
保湿成分と言っても種類は様々。保湿力や作用の仕方でポイントが変わってきます。
角質で水分を抱え込み保湿してくれる成分
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- エラスチン
など
細胞間脂質を補う成分
細胞間脂質は、角質細胞同士をつなぐ役割と共に、それ自体が保湿の働きをし、お肌の水分を蓄える役割を持ちます。また、角質の間を水分で充満させることで、外部からの刺激の侵入を抑えることも出来ます。
- セラミド
- ステアリン酸コレステロール
- リピジュア
- アミノ酸
など
美白美容液の効果的な使い方&成分
刺激しないことが重要
美白の敵、メラニンは、紫外線だけではなく肌を擦ったりする刺激でも活性化されてしまいます。
私自身もシミに悩み、最初はシミを改善したい一心で美容液をグリグリを肌に塗り込んでいましたが、濃くなる一方で逆効果。
肌に余計な刺激を与えないことが、美白美容液の効果を最大限に発揮するポイントです。
美白美容液は肌の奥深くまで浸透させることが大切
また、メラニンやそれを作るメラノサイトが存在するのは肌奥部分。
表面だけに美容液が留まっていては、その効果は発揮されません。
美白美容液でも、基本は保湿美容液の部分でも述べたように、浸透をサポートする事前の「保湿」と「温め」が重要になってくるのです。
改善したいのはどんな美白?
美白と言っても、「シミを薄くしたい」「シミを予防したい」「顔全体のトーンを明るくしたい」など、叶えたい肌は様々ですよね。
それによって効果的な成分が変わってきます。
美白に効果的な成分
シミの撃退&予防、肌のトーンを明るくする
過剰にメラニンが産生されてシミが消えない場合や、シミを作らせない予防として、メラノサイト内でメラニンを作るための酵素チロシナーゼを不活化します。
チロシナーゼの活性化阻害成分
- ビタミンC誘導体
- アルブチン
- コウジ酸
- エラグ酸
- ルシノール
- リノール酸
- 4-メトキシサリチル酸カリウム塩
- プラセンタエキス
シミの予防に
メラノサイトに指令を出す情報伝達物質であるプロスタグランジンの働きを抑制することで、シミをできにくくします。
プロスタグランジを抑制する成分
- トラネキサム酸
- カモミラET
- t-AMCHA(トランス-4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸)
出来てしまったシミ・くすみに!
出来てしまったシミへのアプローチにはメラニンの蓄積場所であるメラノソームを分解することで、メラニンが排出されやすくなり、シミとして残りにくくなります。
メラノソームを分解する成分
- ナノAMA
- ナノオリザノール
この成分配合の美容液はこれ!
シミを作らせない肌作り
メラノサイトそのものを減らす方法で、効果が高いことで有名ですが、副作用などもあるため、皮膚科や美容クリニックでの処方をしてもらいましょう。
メラノサイトそのものを減らす成分
ハイドロキノン
シワ用美容液の効果的な使い方&成分
改善したいシワの種類によってアプローチが違う
シワにも3種類あります。
小じわ(ちりめんジワ)、深いシワ(ほうれい線、マリオネットラインなど)、表情ジワ。
これらはそれぞれ原因が異なるため、効果的な美容液の使い方や成分も異なります。
小じわ→保湿を
小じわの場合、部分的な乾燥が原因です。
健康な肌の場合、一つ一つのキメがふっくらとしてツヤがありますが、肌の水分量が減り、キメが乱れると小じわに。
この状態の肌は、水分を保つ力が弱く、悪循環に陥ってしまうので、早急な保湿対策が必要です。
おすすめは美容液オイル
洗顔後すぐに肌になじませブースターとして使用し、化粧水をつけた後、さらに美容液オイルをつけることで肌に水分が留まります。
週に1度、コットンに美容液オイルをひたひたにつけて、気になる小じわ部分をパックするのも効果的。
ほんの5分でふっくらと見違えるお肌になりますよ♡
美容オイルについてはこちらも参考に
ほうれい線、マリオネットラインなど深いシワ→肌の弾力成分を
老けて見えてしまう深いシワ。
美容液で保湿だけでは効果は実感できません。
肌奥のコラーゲンネットやそれらをつなぐエラスチンの減少と劣化が、肌の弾力低下を引き起こして、深いシワになっています。
つまり、深いシワには、美容液でコラーゲンやエラスチンの産生をサポートするのが大切です。
表情ジワ→ピンとハリを持たせる成分を!
笑いジワ、眉間のシワなど、表情の癖によって出来てしまうシワ。
筋肉のクセが出てしまうシワなので、保湿やコラーゲンの補填をがんばったところでなかなか効果が実感できないシワです。
そんなシワにおすすめなのがアルジルリン配合の美容液。
アルジルリンは、「塗るボトックス」と呼ばれるほど効果的。
表情ジワの原因となる物質の分泌を抑え、神経細胞の活動を和らげ、表情筋による皮膚のストレスの緩和を働きかける作用が確認されており、シワの改善や発生の予防への有用性が期待される成分。
引用元:argireline.biz
美容液の成分名には、アセチルヘキサペプチド-8(3)と書かれていることもあります。
もう美容整形しかないのかしら、と考えている方も、まずはこの成分でシワをピーンと伸ばしてみませんか?
もちろん肌の弾力や水分低下も原因になるので、先ほど述べたようなアプローチを忘れずに。
ニキビ用美容液の効果的な使い方&成分
ニキビ肌に美容液は要らない?!
ニキビ肌の場合、洗顔と化粧水とクリームを使うというシンプルなスキンケアが一般的です。
これは、炎症している肌に余分な負担をかけないため。
ニキビ用化粧水やクリームには、殺菌成分や保湿成分を計算して配合しているので、あえて美容液を足さなくても良いのです。
しかし、一時的なニキビや、ニキビは既に治っていてもニキビ跡は改善したい、という時には美容液を使用するのがおすすめです。
ニキビの赤みを消したい→抗炎症作用のある成分を
ニキビの赤みは、雑菌が繁殖し炎症を起こしている状態です。
殺菌と炎症を沈静することが大切です。
- グリチルリチン酸2K(ジカリウム)
- 抗炎症作用の優れた成分。漢方のカンゾウ由来成分。
- サリチル酸
- 殺菌作用のある成分。さらに毛穴の詰まりも解消しニキビのできにくい肌に。乾燥しやすいので保湿成分が配合されているかチェックしてからがおすすめ。
- プラセンタ
- 抗炎症作用と共に、ニキビ跡を残りにくくしてくれる。保湿効果も高い。
- ドクダミエキス
- 殺菌・抗炎症作用がある。
- オウゴンエキス
- 抗炎症作用や皮脂分泌をコントロールする。
こちらも参考にどうぞ
また、ニキビの原因になるアクネキンの大好物になるオレイン酸を多く含むオイルやその他美容液を併用してしまうと、効果が半減するので注意が必要です!
ニキビ跡を改善したい→ターンオーバーを正常化する成分
黒い跡が残る色素沈着タイプのニキビ跡。炎症の刺激がメラニンの生成を促してしまったため、シミのように跡が残ってしまいます。
色素沈着タイプのニキビ跡にはこのような成分が効果的です。
- ビタミンC誘導体
- メラニン色素の産生を抑制。抗炎症作用、皮脂コントロール作用もあるためニキビが出来ている肌にも使える
- プラセンタ
- 保湿しながらターンオーバーを正常化してくれる。
また紫外線を浴びると、跡が治りにくくなってしまうので、美容液を効果的に使いたいなら、日中の紫外線対策も万全にしましょう。
3ヵ月後に効果を実感するために
いかがでしたでしょうか?
美容液を無駄にしないためにも、そしてしっかり実感するためにも、使い方が非常に重要です。
テクニック的な所に加え、しっかり質の良い睡眠をとり、ストレスをためないことが、美容液の効果を最大限に発揮する方法とも言えます。
また、成分は難しいな…と感じるかもしれませんが、「この成分はこんな効果がある」というイメージを持ってスキンケアするだけで、ちょっとした変化にも気付きやすくなり、毎日の変化が楽しくなります♡
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ここまで読んでくださったみなさんが効果を実感できますように!
年中ゆらぎ肌は大ピンチ!乳酸菌×スキンケアで今こそ肌質を改善しよう
花粉の季節は終わったのにどうにも肌の調子が安定しない…
そんな肌にお悩みではありませんか?
一般的には季節の変わり目でゆらぎ肌が多く見られましたが、実はここ十数年で「年中ゆらぎ肌」の女性が急増しているのが事実です。
それはなぜ?対策はあるの?
もちろん、あります。あなたの肌の状態をしっかりと見極めて、対策をすれば大丈夫です。
さっそく見ていきましょう!
年中ゆらぐのは○○が低下している可能性が?!
あなたはゆらぎ肌??
ゆらぎ肌とはこんな症状の肌の事をいいます。
- 乾燥がひどく、敏感
- 異常に脂っぽい日がある
- ニキビや吹き出物ができる
- いつもの化粧品が急に合わなくなる、日によって刺激を感じる
- メイクのノリが悪い
- かゆみ、赤みがでる
一般的にゆらぎ肌とは、春や秋の季節の変わり目の温度や湿度変化に肌が反応し、乾燥したり、ニキビ、かゆみがでるなどすることをいいます。特に春に多く、花粉やPM2.5、紫外線、地域によっては黄砂などの刺激が、肌に作用してトラブルが起きます。また、春は生活環境の変化がある女性も多く、そのストレスが肌に現れるケースもあります。
春以外のゆらぎの原因は?
さて、春は過ぎ、夏がやってこようというのに、まだゆらいだ毎日を過ごしている原因は何でしょうか?
それは「肌のバリア機能の低下」が考えられます。
バリア機能。簡単に言うと、肌の一番外側にある皮脂膜のことです。
皮脂膜は、肌の蓋の役割をしていて、水分の蒸発を防いだり、外部刺激(紫外線や花粉など)から肌細胞を守ってくれます。
しかし、この皮脂膜が加齢によって十分に作られていなかったり、皮脂を構成する成分のバランスが悪いと、十分な蓋の役割を果たさず、水分が蒸発したり、外部刺激が内部に侵入して悪さをしてしまうのです。このような状態をバリア機能の低下と呼びます。
蓋を失い、水分が蒸発した肌は、極度に乾燥したり、肌が必死に皮脂を分泌して脂っぽい肌に。その過剰な皮脂がアクネ菌のエサになりニキビになったりもします。また、外部刺激によってかゆみや赤みが発生したりもします。
春が過ぎれば、これらの環境変化が小さくなり、肌も自然と落ち着きますがすが、夏になってもゆらぎ肌を繰り返している場合、かなりバリア機能が低下している可能性があります。一刻も早く改善をしないと、ダメージが蓄積され、深刻なシミやシワ、たるみなどの原因になってしまいます!
では、肌のバリア機能を高めるには、どうしたらいいのでしょうか?
年中ゆらぎ肌のスキンケア
スキンケアアイテムの選び方
ゆらぎ肌の場合「無添加」「天然○○成分」「オイルフリー」などという文言に惹かれて選びがちですが、必ずしもそれが良いとは限りません。
無添加は、何が無添加なのかを確認しましょう。界面活性剤?香料?着色料?アルコール?オイル…?刺激に感じるものには個人差があります。自分に合わない成分が入っていないか確認しましょう。
また、天然成分だから肌に優しいとは言い切れません。天然だからこそ不安定な成分もあります。不安な場合は、新しいものを試す前に、パッチテストをするようにしてくださいね。
クレンジング・洗顔で注意したい事
ポイントは「皮脂を落としすぎない」でも「酸化した皮脂や汚れ(有害物質など)はしっかり落とす」ことです。ゆらぎ肌の場合、お湯だけで洗顔しているという人もいますが、夜の洗顔はクレンジング剤や洗顔料を使うことをおすすめします。
なぜならば、酸化した皮脂や有害物質は、お湯の力だけでは十分に落としきれないからです。どうしても科学的な力に頼ることが必要になります。また、最近のクレンジング剤や洗顔料には質の良い保湿剤が多く配合されています。バリア機能が弱まっているお肌には、こういったアイテムを使った方が、肌を守ることができるとも言えます。
詳しいクレンジング・洗顔方法やおすすめアイテムはこちらを参考に!
→ 化粧水や美容液より大切?!クレンジングと洗顔ですっぴん美肌を手に入れよう
保湿で肌質改善するには
保湿で大切なのは、乾燥や炎症の修復とともに、バランスが悪くなってしまったバリア機能を高めるためのWケアです。
水分を補っているだけでは、すぐに蒸発していくだけで肌質改善までは至りませんし、炎症を押さえても、また有害物質が侵入すれば同じ事です。バリア機能、つまり皮脂膜のバランスも同時に正常化することがポイントです。
実は、皮脂膜のバランスは年齢と共に崩れていく傾向があります。特に不飽和脂肪酸という、オリーブオイルなどの植物オイルに多く含まれている成分が徐々に減少するため、植物オイルで補うのがおすすめです。バリア機能を高めるだけではなく、肌が柔らかくなったり、ツヤが出たり、シミやシワなどのアンチエイジングにも効果的です。
化粧水でたっぷり潤した後は、植物オイルでバリア機能を高めましょう。
美容オイルについて詳しくはこちら!
→ どこまで理解していますか?美容のスーパーアイテム「オイル」のすごい効果と使い方!
保湿ケアでの注意
保湿ケアの時に無意識にやりがちですが、化粧水などを肌に浸透させようと、擦ったりたたき込むのは逆効果です。乾燥がひどく浸透しづらい場合には、乳液やオイルをブースターとして使ったり、化粧水や美容液は人肌に温めて浸透しやすくするなどの一工夫をしてみましょう。
また、リラックスしてスキンケアをできていますか?トラブル中の肌を鏡で長時間見ているのはちょっとつらいですが、やさしく、時間をかけてリラックスしながらスキンケアをした方が、そのアイテムの実感値が高いことが分かっています。
ちゃんと紫外線対策できていますか?
肌が敏感になっていると、できるだけメイクをしたくない、日焼け止めすら塗りたくない、と思う時がありますよね。でも外出する場合には、最低限、日焼け止めは付けるようにしましょう。バリア機能が弱った肌は普段以上にその影響を受けやすいため、要注意です!
スーパー シティ ブロック BB クッション コンパクト 50 (クリニーク)
スキンケア後にこのクッションファンデをポンポイするだけで、紫外線やUVからお肌を保護。SPF50・PA++++。日焼け止めが苦手な人はこういったアイテムもおすすめです。
詳しくみるゆらがない為に食生活も大切
肌のバリア機能は腸の免疫機能と強い関係が
腸内には、体のバリア機能のうち半分以上が集まっていると言います。腸には食べ物と一緒に多くのウイルスや細菌が侵入してきますが、これらの物質が腸壁から体内に入ることを防ぐため、リンパ球などの免疫細胞が集まっていたり、腸壁自体のバリア機能が発達しています。
腸内には大きく分けて善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3種類が、常に陣地争いをしています。悪玉菌が優勢状態になると、悪玉菌の発生させる有害物質が腸壁に炎症を起こしてバリア機能を低下させてしまいます。そして有害物質が体内に入り、血液を通して体中に運ばれ、肌にも影響を及ぼすのです。
腸のバリア機能を高める食材と食べ方
こうならない為に、善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌)が多い食材、増やす食材を意識して多く取り入れてみましょう。善玉菌は、悪玉菌を増やさない働きに加え、腸内の炎症を抑える働きがあり、バリア機能をサポートしてくれます。
- 乳酸菌・ビフィズス菌を多く含む食材
-
- ヨーグルト
- ナチュラルチーズ
- 味噌
- キムチ
- ぬか漬け
- 塩麹
- 納豆
- 乳酸菌飲料(カルピス、ヤクルト、ピルクルなど)
菌の種類にもよりますが、これらの菌は40℃くらいでよく活性するので、温かくして飲食するのがポイントです。(加熱しすぎは死滅します。)また、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖を一緒に摂取すると、より効果的です。
そして一番重要なのが、乳酸菌は毎日摂取しなければ意味がないということ。摂取しても翌日には半分近く便として排出されてしまうからです。
でも、上記の様な食べ物を継続するのが難しかったり、そもそも苦手な人がいますよね。そんな人はサプリメントやお菓子などでも乳酸菌を継続的に取り入れてみるのはいかがでしょうか?
アレルナイトプラス
TVCMをはじめ、さまざまな雑誌等で取り上げられ話題になっている美容サプリです。植物性乳酸菌だけでなく、ハーブやアミノ酸、ビタミンB群など、美容に嬉しい成分がオールインワンになっています。
詳しくみるこんな習慣は善玉菌を殺してしまう!
せっかく善玉菌を増やしても、たんぱく質が多い肉類や脂質の多い食べ物の過剰摂取は、腸内の悪玉菌を増やす原因になり本末転倒です。何事もバランスの良い食事を心がけましょう。
また、便秘も善玉菌を殺してしまう悪い習慣です。乳酸菌などの摂取と共に食物繊維を多く取る様にしましょう。
こんなことも気を付けて!
ホルモンバランスの不安定さ
今まで述べてきたことは気を付けてケアしているのにゆらぎ肌が改善しない!というあなたは、ホルモンバランスが原因かもしれません。生理前や生理中など、特定の周期で肌荒れをしていませんか?
その場合、スキンケアは2種類以上、用意しておくことをおすすめします。
一般的に、生理2週間前から急激に黄体ホルモンが増加するため、肌が脂っぽくなります。この脂がバリア機能のバランスを崩したり、肌の常在菌であるアクネキンに反応してニキビなどの肌荒れを引き起こしているのです。
ちょっと大変ですが、2週間ごとにスキンケアを変えて対応すると、健やかな肌をキープできるのです。
枕やシーツの素材
敏感になっているお肌は、寝ている間にも刺激を受けてダメージを蓄積させているかもしれません。枕カバーは清潔ですか?最低でも3日に1回は替えるようにしましょう。
また、その素材は肌に傷を付けるような素材ではありませんか?刺激になる素材には個人差がありますが、一般的に摩擦や刺激が少ないと言われているのがシルク(絹)です。また、漂白されていないオーガニックコットンもおすすめです。
ストレス緩和の為にできること
ゆらぎ肌のへ原因と対策をいくつも紹介しましたが、あとは心の疲れやストレスをいかに緩和できるかで肌質は変わります。
ここまで、あれやこれやと述べてきましたが、肌質改善のためには、
- 肌の調子に一喜一憂しない。長期的な視点で考える。
- 絶対安心の化粧水やクリームを見つけて御守りにする。
- 何事もがんばり過ぎない!
などという、精神的な部分も大切です。
仕事に育児に家事に、大忙しなのはみんな同じです。頑張りすぎず、気軽に肌のお手入れをしたり、生活習慣をちょっと見直せば、少しずつ強いお肌になっていきます。
さあ、ゆらがないお肌にする為に、できることから始めてみましょう。
肌荒れの原因はこれかも・・・。便秘の種類とタイプ別解消法
肌荒れ・ガサガサ肌など肌トラブルを引き起こす便秘は美容と美肌の大敵です。ただ、ひとくちに便秘と言っても、いくつかの種類に分かれることを知っていましたか?この記事では便秘の種類ごとに違う、原因と解消法について紹介していきます。
便秘が美容にもたらす影響とは
なぜ便秘が美容に悪影響を及ぼすのか、それは便秘により身体の中に毒素が溜まることが原因です。
排泄できずに便が大腸の中に溜まってしまうと、腸の中で便が腐っていきます。その結果、アンモニアなどの有害物質が腸の中に溜まり、血液を通して全身に周ってしまいます。
身体の中の毒素が多くなると内臓の本来の働きが弱くなり、肌荒れや代謝の低下などのトラブルを引き起こします。
また、便秘は腸内の悪玉菌も増やしてしまうので、さらに便秘がおきやすくなるという負のスパイラルを起こす可能性もあります。
便秘が引き起こす肌荒れ・カサカサ肌
便秘が美容にもたらす影響として一番最初に実感するのが肌荒れです。
腸の中の老廃物によって発生した有害物質は、血液を巡って皮膚に渡り、汗として肌表面から体外に放出されます。
これは肌に備わっている機能の一つで、このこと自体は正常な働きなのですが、あまりに血液中の毒素が多くなると、肌は毒素の排出に多くのエネルギーを費やすことになります。
つまり、お肌がもつ毒素の排出以外の機能がおろそかになってしまうのです。
皮膚細胞の再生、新陳代謝などの働きが弱まることで、ターンオーバーのリズムが乱れ、肌荒れやカサカサ肌などの肌トラブルを起こしてしまうわけです。
便秘はダイエットを妨げて肥満を促進する
便秘によって内蔵の機能が弱まると、エネルギーの代謝が低くなり、太りやすい体質になります。
体内に溜まった有害物質の一部は肝臓によっても処理されます。
肝臓では体内に巡る有益な栄養素やエネルギーを処理する働きもあるのですが、有害物質の処理にリソースを割かれると、その分、栄養素やエネルギーの処理がおろそかになります。
結果として、身体全体の代謝量は減ってしまい、代謝されずに余ったエネルギーは脂肪として蓄積されます。
便秘はダイエットにとっても大敵ということです。
便秘は体臭・口臭にも影響を及ぼす
便秘の症状の中でも、女性にとって本当に嫌なのは体臭の変化ですよね。
上で述べたとおり、便秘で溜まりすぎた毒素の排出は皮膚によって行われます。これがつまり、体臭となります。
毒素の濃度が濃くなるほど、便に似たようなイヤなニオイを放つことになります。
なぜ腸内のニオイが体臭に影響するのか、というのは、この毒素が身体を巡って皮膚から放出される仕組みが原因というわけです。
また、毒素は血液を巡って肺にも回ります。肺から出た毒素は呼気として、つまり口臭の原因ともなります。
腸閉塞、大腸がん、便秘は恐ろしい病気の原因にも
便秘が身体に及ぼす影響は美容に限ったことではありません。正常ではない身体の状態が続くと病気の原因になり
固くなった便が腸壁を傷つけ、大腸ポリープになることが考えられます。大腸ポリープは放置すると大腸がんにまで発展する危険性があります。
また、便が溜まりすぎることで腸閉塞となり、腹痛や吐き気・嘔吐などの症状が現れ、内臓圧迫や破裂などにより最悪の場合は死に至るケースもあります。
実際に、便秘が原因の腸閉塞による死亡例は国内・海外問わず何件も報告されています。
意外と知らない便秘の種類について
美容や健康に多大な影響を及ぼす便秘ですが、実は便秘にもいくつかの種類があります。
便秘の種類に合わせた解消法を知らないと、なかなか便秘が改善しなかったり、何度も繰り返したりという可能性もあります。
便秘の種類はまず器質性便秘(きしつせいべんぴ)と機能性便秘に分けられ、機能性便秘はさらに弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)、直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)、痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)に分けられます。
器質性便秘 – 腸の構造上の問題による便秘
器質性便秘は、小腸や大腸など排泄に関係する臓器に構造上の問題があることで起こる便秘です。
例えば腸が異常に細くなっていたり、異常に短かったり、炎症や腫瘍で塞がっていたりすることで、物理的に排泄できなくなってしまっている状態です。便秘の中でも非常に危険で緊急性が高く、放っておくと命に関わる危険性があります。
器質性便秘の症状
器質性便秘は腸閉塞の状態となっていますので、便秘状態が長期間続くことが多いです。
便が出ないことの他に、激しい腹痛や吐き気・発熱がある場合は器質性便秘の疑いがあります。
早急に医師の診断を仰いだ方が良いでしょう。
器質性便秘の解消法
器質性便秘は構造上の問題(難しい言葉で言うと解剖学上の問題)で起こる便秘なので、市販の内服薬や浣腸などでは改善できません。
場合によっては外科手術が必要となることもあります。
器質性便秘は自己対処は不可能と言ってしまって良いです。すぐに病院に行って適切な処置を受けることが必要です。
たとえ器質性便秘でなくとも、吐き気・嘔吐を伴う便秘は腸が詰まっている非常に危険な状態なので、早急に病院へ行ってください。
弛緩性便秘 – 筋力不足・腸の運動低下による便秘
弛緩性便秘は、腸を動かす筋力の低下によって起こる便秘です。
腸は排泄のために便を押し出す蠕動運動(ぜんどう運動)によって便を運んでいるのですが、その動きが弱まることで排泄がスムーズに行われず、便が溜まってしまう状態です。
加齢による筋力低下や腸のゆるみ、運動不足・ダイエットによる筋力不足・栄養不足・水分不足が主な要因です。
便秘の種類としては一番一般的で、ほとんどの便秘はこの弛緩性便秘であると言われています。
弛緩性便秘の症状
症状としては、便が出ない、肌荒れ、体臭の変化など一般的な便秘の症状が見られます。
腸内にガスが溜まることでお腹のハリが見られることが多いです。
また、便意はあるのに便が出ないというのも、弛緩性便秘である可能性が高いです。
弛緩性便秘の解消法
弛緩性便秘の場合、薬での対処療法も良いのですが、腸の動きが弱まっているという根本を解決しなければ再発の可能性が高いです。
生活習慣を改善して健康な身体づくりをすること、また筋力低下を解消するために運動を行うことで、便秘を予防することができます。
水分補給を十分に行うのも忘れてはいけません。
お茶やデトックス効果のあるハーブティでの解消法もおすすめです。
→ 脂肪を減らす?デトックス?お茶に秘められたダイエット効果まとめ
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乳酸菌を含むヨーグルトや食物繊維を食事に盛り込むことも改善につながります。
直腸性便秘 – 直腸・肛門の異常による便秘
直腸とは肛門の一歩手前の腸のことで、この直腸の部分で便が止まってしまうのが直腸性便秘です。
直腸性便秘の場合、小腸や大腸は正常に働いているのに、肛門付近で異常が起こっていることになります。
小腸・大腸が正常であることから、便秘薬を用いたときにひどく下痢をするというのも特徴のひとつです。
直腸性便秘の特徴
直腸性便秘の特徴としては、便意をあまり感じないことです。
通常、便が直腸まで届くと、直腸にあるセンサーのようなものから脳に信号が送られ、それが便意となって表れるのですが、その働きのどこかで異常が起きている状態です。
痔などの原因から排泄が上手くできず、直腸に便が溜まってしまうこともあります。
直腸性便秘の解消法
直腸性便秘は、直腸に原因があるので、腸のぜんどう運動をサポートする食物繊維を取っても改善しません。
便意を感じたときに、何らかの事情でトイレに行けず我慢してしまうと、センサーの働きが鈍って直腸性便秘となる可能性があります。
便意を我慢することが習慣化している場合には改善しなければいけません。
痔など肛門に疾患がある場合には、痛みから排便を我慢しがちになります。
直腸性便秘の場合は、肛門科に行って治療を行うことで改善することもあります。
痙攣性便秘 – ストレスが原因の便秘
痙攣性便秘は、腸の一部が痙攣(けいれん)を起こすことで便がスムーズに運ばれずに溜まることで起こる便秘です。
過敏性腸症候群とも呼ばれます。
痙攣を起こす原因は、睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れが関係しています。
そのため、ストレス性便秘、心因性便秘などと表現することもあります。
痙攣性便秘の症状
痙攣性便秘の特徴として、下痢と便秘を繰り返す状態が続くことになります。
痙攣性便秘は弛緩性便秘とは全く逆で、腸のぜんどう運動が活発すぎる状態となっています。
慢性的にぜんどう運動が活発な状態だと、便が運ばれるスピードが速すぎて水分吸収がうまくできず下痢をします。
ぜんどう運動が過度に活発になると痙攣を起こして便秘になります。これが繰り返されるわけです。
腸に痙攣を起こすと腹痛を感じることもあります。
食後に下腹部に痛みが起こるということであれば、痙攣性便秘の可能性が高いかもしれません。
痙攣性便秘の解消法
痙攣性便秘を解消するためには、自律神経が乱れを改善することが有効です。
ストレスを溜めすぎないように心掛けて、リラックスできる時間を設けるようにしましょう。
生活リズムの乱れも自律神経に影響します。
睡眠・起床の時間を整えるたり、よく眠れる環境づくりも大切です。
また、肥満体型の方は睡眠時無呼吸症候群によって、十分な睡眠がとれてない場合も考えられます。
肥満解消も痙攣性便秘対策のひとつです。
便秘の種類と解消法のまとめ
便秘には器質性便秘、弛緩性便秘、直腸性便秘、痙攣性便秘という種類があります。
便秘に効果的といわれる食物繊維や乳酸菌も場合によっては全く効果が無い場合もあります。
自分の便秘のタイプを知って、正しい対処を行うことが大切。
最後に、便秘は時として命にも関わることがある病気です。
慢性化した状態が続くと感覚も麻痺してきてしまいますが、排泄が出来ないことは身体にとって異常な状態です。
長期間長引く便秘や症状が重い場合には、迷わず病院で診察を受けることをおすすめします。