長年悩んできたシミやニキビ跡に効果的だと評判のハイドロキノン。でもハイドロキノンって何者?!使って大丈夫なの?!という疑問が湧き出ますよね。今回はハイドロキノンの基本効果と安全性についてご紹介します。
もくじ
ハイドロキノン=肌の漂白剤?!その効果はどれくらい?
メラニンの生成を抑えるチカラが100倍?!
一般的なシミは、紫外線や外部刺激、肌の炎症などのダメージを受けると、活性酸素が発生します。
身体は、細胞のDNAを守り、皮膚がん等を防ぐために、メラノサイトに指令を出し、チロシナーゼという酵素を活性化させ、メラニンを作り出します。
このメラニンが蓄積しシミになっていきます。
化粧品で使用されているビタミンC誘導体や有効成分でおなじみのアルブチンなどの、一般的な美白成分は、このチロシナーゼの活性を抑制することで、シミの予防をしてくれます。
もちろんハイドロキノンも、同じようにチロシナーゼの活性を抑えることが出来ますが、その効果は、一般的な美白成分と比べて、なんと100倍とも言われています。
出来てしまったシミを「還元=薄くする」こともできる!
シミの還元とは『すでに出来ているシミを元に戻す=シミを薄くする』ということです。
黒色化したメラニン色素を、ハイドロキノンがもつ強力な抗酸化作用によって徐々に薄くしていくのです。
もちろん、ビタミンC誘導体などもメラニンの還元作用を持っていますが、その作用が穏やかなので、効果が表れるまでに時間がかかったり、長年のシミには効果が無い場合もあります。
ビタミンC誘導体についてはコチラ
これらの強力な美白作用を持つことから、ハイドロキノンが「肌の漂白剤」と言われているのです。
ハイドロキノンが効くシミ・効かないシミ
シミと言っても、様々な種類があり、ものによっては、ハイドロキノンでは効果が得られないものもあります。
自分の肌のシミはどのタイプのシミなのか、しっかり見極めることが大切です。
効果が期待できるシミ
- 老人性色素斑
- 紫外線ダメージによるシミ。
- 炎症性色素班
- ニキビ跡や虫刺されなど、炎症の跡が残り、シミになっているもの。
- 肝斑
- 更年期による女性ホルモンのバランス変化が原因。トラネキサム酸を服用するインナーケアとの併用が効果的です。
※産前産後の肝斑は、一時的なホルモンバランスの変化が原因なので、自然と改善する場合があります。様子を見てからケアを始めるのがおすすめです。
詳細はコチラを参考に
効果が期待できないシミ
- 雀卵斑(そばかす)
- 主に遺伝伝的要素が強く、スキンケアで改善することは難しい
- 脂漏性角化症
- シミが角化していぼ状になったもの
- その他
- ほくろや色素性母斑、あざなど
ハイドロキノンの効果が期待できないシミには、それぞれ適切な治療方法があります。
皮膚科や美容クリニックで相談をしてみましょう。
こんなニキビ跡にハイドロキノンが効く
ニキビ跡にも様々な種類があり、効果的なものと、そうではないものがあります。
茶色や黒のニキビ跡には効果的
炎症性色素班の中でも既に茶色や黒になったシミはメラニンによる色素沈着なので、ハイドロキノンが効果的です。
クレーターや、赤や紫色に炎症しているニキビ跡には効果なし
しかし、同じ炎症でも、赤や紫色のニキビ跡は真皮の毛細血管がダメージを受けている状態なので、ハイドロキノンの効果は表れにくいのです。
また、凹凸のあるクレーターの様なニキビ跡は、真皮のコラーゲンネットが破壊され、くぼんでいる状態なので、これもハイドロキノンで改善できるタイプのニキビ跡ではありません。
ニキビ跡ケアはこちらもどうぞ。
ハイドロキノンに副作用はないの?
意外?!ハイドロキノンは天然由来成分
ここまで強力な効果を持っていると、化学的な合成成分と思う方も多いかもしれませんが、意外にも、イチゴやブルーベリー、麦芽、コーヒー、紅茶などにも含まれる、天然成分です。
しかし、ハイドロキノンは2000年まで化粧品への配合が規制されていました。
実は、ハイドロキノンベンジルエーテルという、同じようにチロシナーゼの活性を抑制する成分が、長期間の使用をすると不可逆的白斑を引き起こすトラブルが起きたために、効果と成分名が似ているハイドロキノンまで規制がかけられてしまいました。
現在は、2つの成分の毒性が全く異なることから、ハイドロキノンの規制は緩和され、多くのシミやニキビ跡の治療、そして化粧品に配合されるようになりました。
油断禁物!こんな副作用があるかも?!
ハイドロキノンで起こる肌トラブルは下記の様なことが多いようです。
- 赤み
- ひりひりする
- 皮がむける
ちなみに、ハイドロキノンの副作用で心配されがちな白斑ですが、日本の市販薬やクリニックなどで処方されたハイドロキノンで「白斑になった」という事例はないので安心してください。
トラブルを防ぐためにパッチテストを推奨
ただし、毒性が非常に低く、作用が穏やかなハイドロキノンであっても、100%の人の肌に赤みなどのトラブルが起きないとは限りません。
化粧品全般に言えることですが、肌質だけではなく、その日の体調や併用する化粧品との相性によってはトラブルが起きることも考えられます。
それはハイドロキノンであろうと、どんな化粧品であっても同じなのです。
そのため、赤みや皮むけなど、心配な場合は、パッチテストをしてから顔に使用するようにしましょう。
パッチテストの方法
- 試したい商品を、二の腕の内側に10円玉程度塗る
- 24時間後、赤みやかゆみなどがないか確認する
万が一、途中で異常がある場合には、水でしっかり洗い流し、顔に使用するのは中止しましょう。
ハイドロキノン使用時の注意
濃度、使用サイクルを守って
1~4%の低濃度でも十分な効き目
冒頭でお伝えした通り、ハイドロキノンは低濃度でもチロシナーゼの活性を抑えることが出来ます。
市販の化粧品や医薬品は1~4%程度で、それ以上の濃度は必要ありません。
ムダに濃度が高いと、肌に負担になってしまうので、初めて使う場合は低濃度から使用するか、医師に肌を診てもらって処方してもらうようにしましょう。
長期使用は肌の負担になるので2~3ヶ月の使用サイクルを守る
ハイドロキノンは効果が高いので、長期間使用し続けると負担になりトラブルの原因にも。
基本的には2~3ヶ月毎日使用し、一度肌を休ませる期間を作ります。
肌質やシミの状態、アイテムによっては、夜だけの使用を指示されることもあります。医師に処方してもらう場合には、使用頻度やサイクルの指示には必ず従いましょう。
部分的に使用する
アイテムや肌質、シミの濃さ等にもよりますが、基本的には消したいシミの部分にだけハイドロキノンを塗ることをおすすめします。
綿棒で塗ると細かい部分にも丁寧に塗ることができるので、おすすめです。
また、目元・口元など、デリケートな部分が近い場合は、トラブルを起こす可能性あるので、ハイドロキノンをシミの患部に塗った後は、周囲に広がったりしないようにガーゼやばんそうこうなどを貼るといいでしょう。
日焼け止めは必須!
ハイドロキノンを使用すると、本来肌を守るはずのメラニンが生成されないので、日焼け止めの使用は必須になります。
朝のお手入れでハイドロキノンを使用した場合には、必ず日焼け止めを使用し、こまめに塗り直すようにしましょう。
飲む日焼け止めの併用もおすすめです。
保存方法・使用期限に注意
ハイドロキノンの取り扱いで見落としがちなのが、保存方法。
ハイドロキノンは、酸化し変質しやすい成分です。
酸化すると、効果が低下するだけではなく、肌へ悪影響を及ぼす可能性もあります。
使用したらしっかりと蓋を閉め、空気や雑菌が入らないように清潔に保つようにしましょう。
もし、ハイドロキノンが茶色に変色していたら、品質が変わっている証拠なので、使用しないでください。
とはいえ、市販のハイドロキノン配合アイテムは、ハイドロキノンの濃度が低かったり、安定した形状に加工されているものもあります。
保存方法について、パッケージに特別な記載がなければ、他の化粧品と同様、直射日光の当たらない、温度や湿度の変化が少ない場所に保管するようにしましょう。
使用期限は開封後1~2ヶ月を目安に守りましょう。(パッケージに使用期限の表記がある場合は、そちらを厳守してください。)
ハイドロキノンを効果的に使う方法
トレチノインとの併用が効果的!
トレチノインとは、ビタミンA誘導体の事で、肌のターンオーバーを活性化させたり、皮脂分泌のコントロールをしたり、コラーゲンの生成をしてくれるので、ニキビ治療に多く用いられています。
ハイドロキノンでメラノサイトを鈍化させたとしても、既に出来ているメラニンを完全に排出するまでには、相当の時間が必要です。
しかし、トレチノインのターンオーバーの活性化作用が加えることで、通常よりもメラニンが早く押し出され、早くシミを薄くすることができるのです。
その証拠に、トレチノインを使用して1~2週間後に、ぽろぽろと皮がむけてくることがあります。
副作用ではないので驚かないでくださいね。
どうやって使うの?
(一例)※医師に確認してからのご使用をおすすめします
- 化粧水で肌を潤す。こうすることで浸透がよくなる。
- トレチノインを患部より一回り小さい範囲で塗る。綿棒等で丁寧に。
- ハイドロキノンを幹部と同じ大きさの範囲に塗る。こちらも綿棒で。
- 15~20分後、保湿クリームで保護する
トレチノインにも、使用のサイクルがあり、肌を休ませる期間が必要です。
医師に相談し、適切な使用サイクルの指示を仰ぎましょう。
トレチノインは医師の処方が無いと手に入らない
トレチノインは作用が強いため、ドラッグストア等では手に入れることはできません。
ハイドロキノンとトレチノインを誤って使用すると、かえってシミを作ることがあります。
海外のトレチノインを輸入して使用している方もいるようですが、肌トラブルを避けるため、基本的には医師に相談してから使用するようにしましょう。
トレチノインについて、詳しくはコチラも参考に
効果がなかなか出ない・敏感肌で心配な人はクリニックで
「市販のハイドロキノンアイテムを使用してみたけど効果が感じられない」、「やっぱり怖い!」という方は、皮膚科や美容クリニックで医師に相談をしましょう。
あなたのお肌と悩みに合わせたハイドロキノンと使用方法を提示してくれます。
美容クリニック選びの参考にこちらの記事もどうぞ。
おすすめのハイドロキノンアイテムはこれ♡
市販のハイドロキノン製品なら、このようなアイテムがおすすめです。
ちょっと高いけど効果実感も高いナイトセラム
オバジ HQ ブライトニングナイトセラム(Obagi)
気になるシミ部分に密着するバームがより効果的。不安定なハイドロキノンを独自技術で安定させた安心な美容液。夜にだけ使用するので、忙しい人にも続けやすい。
詳しくみる口コミ
今までずっとなやんできたしみ。効きます。使い始めてすぐから薄くなりました。比較的新しい薄いしみは、すぐに消えました。以前から気にしていた濃いしみも、もうすぐ消えそうです。まだ1本目ですが、1本で、かなりの回数つかえるので、コスパ的にも負担ないように思います。私の彼も、使っていんすが、年季物のしみが壊れてきてます。(38歳・脂性肌)
引用元:cosme.net
敏感肌にもおすすめのハイドロキノンアイテム
アンプルール 7日間トライアルキット
ハイドロキノンだけではなく、これ以上シミを作らせないための厳選された成分が数多く配合されています。また、その美容液成分をしっかりと浸透させるための保湿成分もばっちり。穏やかに作用するので、気長にお手入れできる人におすすめです。
詳しくみる口コミ
実際使ってみても、ピリピリするような使用感がなく、炎症もまったくしませんでした。優しい使用感♪
乾燥肌の人は化粧水の量がちょっと物足りないかも、わたしは、適正量では潤いがたりなかっやので、手持ちの化粧水や美容液(セラミド成分)を加えて使いました。
(中略)
細かいシミタイプより・大きなシミタイプに向いてるかも。
だけど、化粧水にも、美容液にも「ハイドロキノン」成分が配合されてるから、ダブルでトリプルで使うから結局全体的に美白されてる感じです。40代の女性の皮膚科医が開発したスキンケアなので、使ってみると、しっかり安全性を大切にしているのが、使用感でよく解りますよ。
引用元:おすすめスキンケア.com
まとめ・ハイドロキノンはこんな人に使ってほしい
さて、ハイドロキノンについて、少しでもご理解いただけましたでしょうか?
ハイドロキノンの特徴まとめ
- ハイドロキノンは他の美白成分に比べ100倍の効果をもつ
- ハイドロキノンは、一部のシミやニキビ跡を薄くする
- ハイドロキノンは新たなシミを作らせない
- 正しい使用方法をすれば安全
- さらに効果的に使うにはトレチノインを併用してみて
そのため、こんな人に使って実感してほしいのです。
- 美白スキンケアを使ってもなかなか実感出来ていない人
- 長年、シミに悩んでいる人
- もうコンシーラーでは隠しきれないシミがある人
- シミを消したいけどレーザー治療は怖い人
- 使用方法を守って、気長にケアできる人
ハイドロキノンでキレイなお肌を手に入れている人が続々と現れています。
あなたもぜひ、チャレンジしてみてくださいね!