ダイエットをしたいけど、運動は続かなそうだし時間もないし。かといって食事制限はストレスがたまりそうだし…。と思っている方も多いのではないでしょうか? 今回はそんな方のために、簡単でしかも健康にも良い「ながらダイエット」の方法をご紹介します。日常生活をちょっと工夫して、何かをしながら取り組めるものばかりなので、忙しいママたちにもピッタリですよ。
痩せない原因は、基礎代謝が悪いせい⁉
年齢とともに、ダイエットをしても痩せにくくなったと感じている方も多いのではないでしょうか?
これは、基礎代謝が落ちているせいかもしれません。
基礎代謝とは、安静時に消費するエネルギー
基礎代謝とは、動いていない状態でも消費するエネルギーのことです。
この基礎代謝は年齢とともに落ちてしまいます。
では代謝とはいったいどういうものなのでしょうか?
体を動かすための材料を作る工場が体の中にあるとします。その工場を動かす力が代謝です。
「代謝が衰える」ということは、工場がうまく稼働しない状態を表しています。
そうすると、使い切れなかった原材料が余ってしまいますよね。この余った原材料が脂肪として蓄えられてしまうのです。
そのため代謝が落ちると太りやすくなってしまうのですね。
逆に言うと、代謝を上げるとダイエットに効果的だということです。特に、基礎代謝を上げると無理な運動をしなくてもやせやすくなります。
基礎代謝アップが痩せる鍵
上のグラフは一日に消費されるエネルギー量の割合です。これを見ると、基礎代謝の割合が半分以上を占めています。
このことからも、基礎代謝を上げることがダイエットにいかに大切かがわかりますね。
体温が下がると基礎代謝も落ちる
基礎代謝が落ちる原因には、加齢のほかに体温の低下や冷えもあります。
ただでさえ基礎代謝が落ちているのに、体温の低下や冷えが加わると、さらに基礎代謝が落ちて痩せにくくなってしまいます。
しかも低体温や冷えにより、免疫力が下がるなど、病気にもなりやすくなります。
特に冷えは、妊活中の方にとっても大敵です。
基礎代謝を上げてダイエット効果もアップ
ダイエットのために、食事制限をしたりハードな運動をしたりする方も多いですが、なかなか長く続きませんし、時には健康を害してしまうことも。
しかし体温を上げて基礎代謝アップを目指す「ながらダイエット」なら、時間も手間もかからず、忙しいママたちでも手軽に取り組むことができますし、しかも健康にも効果的です。
体温をあげて基礎代謝をアップする方法をご紹介するまえに、あなたの冷えレベルをチェックしてみましょう。
低体温・冷え性をチェック
「私は冷え性ではない」という方の中にも、実は隠れ冷え性になっている場合があります。
そこで自分は冷え性なのかそうではないのか、簡単なチェックをしてみましょう。
当てはまるものが多いほど、低体温や冷え性である可能性が高いですよ。
- 運動不足である
- ストレスを感じている
- 冷たいものを口にすることが多い
- 湯船に入ることがあまりない
- 食べ物をよく噛まずに飲み込む
- 常に薄着、または締め付ける下着を使用している
- 夏は冷房をかけていることが多い
- 水分を良くとる
- 食べすぎや飲み過ぎが多い
- 塩分をとることが少ない
- 目の下のクマやくすみが気になる
- お腹を触ると冷たい
- 涙や鼻水が泣くとき以外にも出やすい
- 足がむくみやすい
- 唇の色が良くない
- めまい・頭痛・肩こりがある
- 生理痛や生理不順がある
- 便秘や下痢になりやすい
- 気分が落ち込むことが多い
- 夜中や明け方に目が覚めることがある
いかがでしたか?
暑がりで汗っかきだったとしても、チェックが多くついた場合は、低体温や隠れ冷え性の可能性があります。
また、平均体温が36℃以上あれば低体温ではないと考えている方も多いかもしれませんが、実は36.5℃以下であれば低体温と考えられるのです。
50年ほど前の日本では大人の平均体温が36.8℃でした。(現代人の平熱は36.2℃)
これを見ても現代の人たちの平均体温が下がっているということがわかりますね。
そのため多くの人たちが低体温であるということが考えられるのです。
そもそも低体温・冷え性になる原因って?
低体温や冷え性を改善するためには、まずはその理由を探ることが大切です。
最近の日本人に低体温や冷え性が多い理由には、以下のことが考えられます。
身体を冷やす原因1. 運動不足
昔は便利な道具などが少なかったため、家事は重労働でした。冷蔵庫も普及していないため、こまめに買い物に出かけなければなりませんでしたし、交通機関も便利ではなかったため、どこに行くにも長い距離を歩かなければなりませんでした。
昔の人たちは、意識して運動をしなくても、毎日の生活の中で自然と体を動かしていたのです。
体を動かすと、筋肉が付きます。この筋肉が、体の熱を作る重要な役割を果たしているのです。体を動かして筋肉をつけると、基礎代謝が上がるのでダイエットに効果的です。
このあとご紹介する「ながらダイエット」を実践すると、普段の生活で無理なく基礎代謝を上げられます。
身体を冷やす原因2. 塩分の控えすぎ
血圧を気にして塩分を控える方も多いのではないでしょうか?
あまり知られていないですが、塩分には体を温める効果があります。
寒い地域の人が塩漬けなど、塩分の高い食事をするのは実はそのためなのです。
冷えを改善するためには、適度に塩分をとることも大切です。
- 一日の塩分摂取目安(厚生労働省)
- 男性 8g
女性 7g※2016/11現在
ただし、健康のために控えている方が無理に塩分摂取するのはかなり危険ですので、別の方法で体を温めましょう。
身体を冷やす原因3. 水分の摂りすぎ
健康やダイエットのために、水をたくさん飲むという方も多いのではないでしょうか?
しかし、取りすぎると体を冷やす原因になることも。水の飲み過ぎには要注意です。
身体を冷やす原因4. 体を冷やす食べ物を食べる
私たちが普段よく食べているものは、体を冷やす食べ物がほとんどです。
例えば、白米や白パン、うどん、コーヒーや白い砂糖などは体を冷やします。
白米やコーヒーなど人によっては毎日口にする食べ物ですよね。
対策を取らないと体が冷え、太りやすい体質になってしまいます。
身体を冷やす原因5. ストレス
体内では私たち自身が意識しない数多くの営みが行われています。それを調整しているのが自律神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、これらがバランスよく働くことで、健全な状態が保たれます。
しかしストレスがかかりすぎると、自律神経のバランスが崩れてしまい全身の血の巡りが悪くなってしまいます。
その結果、冷えや低体温を招くことがあります。
現代社会の中で、ストレスを全く受けないことは難しいですが、ストレスを上手に発散することが、自律神経のバランスをとることにつながります。
身体を冷やす原因6. 入浴をシャワーで済ませる
体の汚れを流すことだけを考えると、シャワーだけで事足ります。そのため湯船につからずシャワーで済ます方が増えています。
しかし、もともと入浴の目的は汚れを落とすことだけではなく、お湯にゆっくりつかることで体温を高め、血液や代謝を促すところにもあるのです。
またゆっくりと湯船につかることでリラックス効果があり、ストレスも発散できますよ。
一日の終わりに湯船につかることは、大切なことなのですね。
入浴と一緒にできるスキンケアもあるので、体を温めて美肌を目指してみてはいかかでしょう?
身体を冷やす原因7. 夏の冷房
暑い夏を乗り切るために、私たちの体は夏になると基礎代謝を下げ、体の熱を作ることを抑制し、なるべく熱を外に発散するようにできています。
そして体を冷やす効果のあるスイカやかき氷、トマト、キュウリなどを夏によく食べるのです。
しかし今はどこに行っても冷房が効いています。ただでさえ体は熱を下げようとしていますし、さらに体を冷やす食べ物を食べることも多くなります。
そうすると体が冷えすぎてしまうのです。
そのため最近では、夏に太りやすくなる方も増えています。
いかがでしたか?
身体を冷やす原因に心当たりがあるという方も多いのではないでしょうか?
これらの習慣に気を付けるだけでも、体温を下げることなく、基礎代謝を高めることができます。
毎日の生活の中で、少し意識してみてくださいね。
ながらダイエットで体温アップ
生活習慣に気を付けるだけではなく、ちょっとした方法を取り入れることで、さらにダイエット効果を高めることができます。
何かをしながら行うことができるような、日常生活のなかで簡単に取り入れられるダイエット方法をご紹介します。
どれもすぐに取り入れられる方法なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
食事やお茶をしながら
毎日口にするものを少し工夫するだけでも、体温をあげ、基礎代謝をアップするのに役立ちます。
しょうが紅茶で体温アップ!
家でよく紅茶を飲む方におすすめなのがしょうが紅茶です。
しょうがに体を温める効果があることは、皆さんご存知ですよね。実は紅茶にも体を温める効果があります。
この二つを組み合わせたしょうが紅茶は、体を温める効果が抜群です。
しょうが紅茶の作り方
作り方はとっても簡単、いつも飲む紅茶にすりおろしたしょうがを入れるだけ。
しょうがは生のしょうがをすりおろしたものがおすすめですが、面倒な場合はチューブのしょうがでも大丈夫です。
しょうがのしぼり汁のみを加えても良いですが、そのまま加えると食物繊維が取れるため、便秘にも効果的です。
さらにはちみつを加えると、より効果がアップしますよ。白い砂糖は体を冷やすので禁物です。
温かい紅茶のほうが良いのですが、夏は冷たい紅茶でも大丈夫です。
- しょうが紅茶の効果的な飲み方
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1日にティーカップ3~6杯を目安に飲みます。
最初の一杯は朝食時がおすすめです。朝一番にしょうが紅茶を飲むと、その日一日の熱生産がスムーズになります。
入浴前のしょうが紅茶も、入浴の際の体温アップや代謝促進効果をさらに高めます。ただし、発熱時や脱水症状があるときなどは、しょうが紅茶は控えてくださいね。
症状が悪化することがあります。
食事で代謝アップ
食事制限でダイエットをする方は多いですが、それだとストレスもたまりますし、痩せたあとにリバウンドしてしまうこともあります。
食べる量よりも食べる内容を見直すことで代謝がアップし、ダイエット効果を得ることができます。
漢方の世界では、「硬いもの」「黒いもの」「赤いもの」には体を温める効果があるといわれています。
逆に、「柔らかいもの」や、「白いもの」は体を冷やすと考えられています。
そのためどうせとるなら、うどんよりもそば、白いパンよりも胚芽パンやふすまパンなど、白米より玄米、白ごまより黒ゴマ、白砂糖より黒砂糖がおすすめです。
似たような食品ならより色の濃い方を選んでくださいね。
また硬いものは、よく噛んで食べなければいけません。
噛むことで満腹感が得られやすくなり、ダイエットに効果的です。
また噛むことで脳の血流が良くなり、体温アップの他に痴呆症防止にも役立ちます。
テレビを見ながらでもOK!すきま時間を使って筋力アップ
筋肉は、使わなければどんどん落ちてしまいます。しかし、代謝を高めるためには筋肉が必要です。だからといって、改めて時間をとってトレーニングをするのはなかなか大変ですよね。
そこでおすすめなのが、ちょっとしたすきま時間を使ってできる「ながら運動」です。
基礎代謝を上げるためには、部分的な運動よりも全身を動かすような運動のほうが効果的です。
以下にいくつかご紹介しましたので、参考にしてみてくださいね。
テレビを見ながら”もも上げツイスト”
この体操はとっても簡単で、テレビを見ながらでも行うことができます。
しかし全身の筋肉を使うので、効果は抜群です。
もも上げツイストのやり方
- 足を肩幅に開いて立つ
- 左足の膝を曲げ、右上にできるだけ高く上げ、同時に上体を左にひねりながら両腕を左下方向に力を入れて振り下ろす。この状態を2秒キープする
- 反対側も同様に行う。これを往復10回行う。
これを、休憩をはさんで3セット行うと効果的です。
自分の体力に合わせて回数を調節しても大丈夫です。無理のない範囲で行いましょう。
時間があるときに無理なく取り組むのが良いのですが、入浴前に行うとさらに効果がアップします。
立ち仕事のついでに、”つま先立ちでばんざい”
全身を丸めて、全身を伸ばすという動きを繰り返し行います。
やることはたったこれだけ。
これなら運動が苦手な方でも簡単にできますね。
やり方は、下の動画を参考にしてみてくださいね。
家事をながらできる「ながら運動」
先ほどご紹介した運動はスキマ時間を使って手軽に取り入れられる運動ですが、それすらもなかなか難しいという方は、生活の中に組み込めるながら運動を取り入れましょう。
やり方は、上の動画を参考にしてみてくださいね。
立っているときに
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かかとの上げ下ろし
信号待ちや台所に立っているときなどに、かかとを上げてつま先立ちになったり、かかとの上げ下ろしをしてみてください。
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肩甲骨を寄せる
立っているときに、腰に手を当て肩甲骨を寄せるように両腕の肘をくっつけます。
座っているときに
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足の裏を浮かす
オフィスなどで座っているときに、足の裏を床からほんの少し浮かせるだけでも筋力をアップすることができます。
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足上げエクササイズ
片足を、つま先を外側に向けて前に伸ばし、膝をすり合わせるように上下に動かします。
これを両足とも行います。
階段を使う
エスカレーターやエレベーターなどは使わず、なるべく階段を使うようにしましょう。これだけでも運動量を増やすことができますね。
どれもちょっとした心がけでできるものばかりですが、毎日の積み重ねで筋肉を増やすことにつながります。
ぜひ取り入れてみてくださいね。
腹巻でお腹を温めて代謝アップ
おへその下を触ると冷たくなっている方はいませんか?お腹の皮膚温度は、体の深部の体温を反映しています。
お腹のあたりが冷たい方は、かなりの低体温や冷え性と思って間違いありません。
そんな方は、お腹を温めてみてください。
お腹を温める方法として手軽に取り入れられるものに、「腹巻」があります。
最近は、薄手でも保温効果の高いものや、おしゃれなものがたくさんあります。
寒い時じゃなくて常に腹巻をすることが大事
腹巻を効果的に使うためには、寒い季節だけではなく、1年中、1日中つけっぱなしにすることです。
「本当にこれだけで効果があるの?」と思われる方もいるかもしれませんね。
腹部には重要な臓器がたくさん集まっています。そのためここを集中的に温めると、代謝アップ効果が高くなるのです。
腹巻をつけるだけでやせる効果があるなんて、とっても楽ちんですよね。
腹巻はきつすぎると血行不良になり逆効果
なお腹巻を着用するときは、ゆとりのあるものを選んでくださいね。
体を締め付けるものを使うと、血流が阻害されるため逆に体が冷えてしまうことも。
塩風呂で、入浴効果をさらにアップ
自然塩をバスタブに入れて入浴すると、体の芯から温まります。
せっかく入浴するのですから、最大限の効果を得たいですよね。
この方法なら入浴のついでにできますし、塩を入れるだけなので、とっても手軽で簡単です。
塩風呂のやり方
80g~500gの自然塩を湯船に入れて、良くかき混ぜて入浴します。
湯船から出たらシャワーでよく塩を洗い流しましょう。
これを何度か繰り返すとより効果的です。
体温をアップさせて健康的にダイエットしよう
いかがでしたか?
どうせ痩せるなら、ダイエット効果だけではなく健康にも効果があると嬉しいですよね。
今回ご紹介したダイエット法なら、楽して痩せられるだけではなく健康にも良いことがたくさんありそうでした。ぜひ試してみてくださいね。