妊娠中のお酒はNG!ということは、皆さんご存じですよね?
では、妊活中のお酒はどうなのでしょうか?
「妊娠してないからいいんじゃない?」
と思われる方も多いかもしれませんね。
でも妊活中のお酒が原因で、妊娠しにくくなる可能性もあるそうなのです。
お酒が好きな方にとっては、妊娠中のみならず妊活中まで我慢しなければならないなんてつらいですよね。
そこで今回は、なぜ妊活中のお酒がNGなのか、また飲みたくなったときはどうすれば良いのか、知っておきたいポイント等をお伝えしていきましょう。
妊活中の大敵は活性酸素とアセトアルデヒド
お酒を飲むことが、妊活中は良くないといわれている理由は大きく二つあります。
一つが、「飲酒によって活性酸素を発生させてしまう」ということ。
もう一つが、「飲酒によってアセトアルデヒドを発生させてしまう」ということです。
では、なぜこれらが妊活に悪影響なのでしょうか?
活性酸素は卵子の質を低下させる
飲酒によって活性酸素が増えるのは、体内に入ったアルコールが分解される過程で、活性酸素を発生させてしまうためです。
では、なぜ活性酸素が増えると良くないのでしょうか?
活性酸素は、増えすぎてしまうと病気をもたらしたり老化を促進させたりと、私たちに悪影響をもたらします。
皆さんは理科の時間に「鉄は酸化してさびる」と聞いたことはありませんか?
この「酸化」という現象は、実は私たちの体の中でも起こっています。
この酸化の原因となるのが「活性酸素」なのです。
この「酸化」によって細胞がさび付き、老化や病気をもたらすというわけなのです。
妊活中もやっぱり活性酸素はNG!
これは妊活中も例外ではありません。
活性酸素がさびさせて、老化を促進させるものには、「卵子」ももちろん含まれます。
年齢とともに、肌の張りやつやが失われていくように、卵子も年齢とともに老化が進んでいきます。
しかし、同じ年齢でも見た目の若々しさに違いがあるように、卵子の老化具合も人それぞれ。この違いは、活性酸素の発生量にあります。
活性酸素をなるべく発生させないように気をつけると、卵子の老化も防ぐことができ、妊娠にもつながりやすくなります。
もちろんあなた自身の体にも、活性酸素は良くありません。
良い妊娠のためには、健康ももちろん大切です。
ですから妊活中は、体のためにも卵子のためにも、活性酸素をなるべく発生させないような生活習慣が大切なのです。
妊娠中に悪影響を与えるアセトアルデヒド
飲み過ぎてしまったときに二日酔いになった経験はありますか?
二日酔いの原因の一つが、「アセトアルデヒド」という物質です。
このアセトアルデヒドは、アルコールに含まれているエタノールが代謝される際に発生します。この物質は人体に有害なので、アルコールを飲み過ぎてしまうと気分が悪くなってしまうことがあるのです。
大人でも有害な物質なので、胎児にとってはかなり悪影響なのは言うまでもないでしょう。
アセトアルデヒドは、赤ちゃんの遺伝子情報を壊してしまう恐れがあります。
しかも、妊娠初期の頃が最も影響を受けやすいといわれています。
また妊娠中にお酒を飲み過ぎてしまうと、「胎児性アルコール症候群」というものを発症する危険性があります。
胎児性アルコール症候群についてはこちらを参考にしてください。
胎児性アルコール症候群 | e-ヘルスネット
妊娠初期と言えば、妊娠に気がついていないことも多いですよね。
妊娠に気がつかずに飲酒をしてしまい、知らないうちに赤ちゃんに悪影響を与えてしまうということにもなりかねません。
このようなことを避けるためにも、妊活中の飲酒は避けた方が良いと言われているのです。
でもお酒が好きな方にとって、長い期間お酒を一滴も飲まないというのはつらいもの。
ストレスがたまってかえって悪影響になってしまうということも考えられます。
そこで妊活中にお酒が飲みたくなってしまったときに、どうすれば良いのかをお伝えしましょう。
それでもお酒が飲みたいときは
妊活に悪影響を与えるものはいろいろありますが、「ストレス」もそのうちの一つです。
妊娠中も妊活中もお酒が飲めないのであれば、かなり長い期間お酒を飲めないことになります。お酒が好きな人にとっては、そのことがかなりのストレスとなることも。
そうなると、かえって悪影響にもなりかねません。
妊娠中のお酒は避けなければなりませんが、妊活中はいくつかのことに気をつければ大丈夫。どうしても我慢ができないという方は、これからお伝えすることを参考にしてみてくださいね。
赤ワインのポリフェノールには抗酸化作用がたっぷり
お酒は、すべての種類が活性酸素を発生させるわけではありません。
種類によっては、「抗酸化作用」という活性酸素を退治してくれる成分を持つものも。
そのお酒とは、「赤ワイン」。
赤ワインには、ポリフェノールという成分が含まれています。
このポリフェノールが抗酸化作用を持つのです。
飲み過ぎなければ、赤ワインは妊活に良い影響をもたらすという研究結果も。
お酒が飲みたくなったときは、赤ワインがおすすめです。
抗酸化作用を持つ食品を多くとる
赤ワインが持っている、「抗酸化作用」。抗酸化作用を持つ食品は、もちろんワインだけではありません。
「赤ワイン以外のものが飲みたい」「ビールも飲みたい」という方は、抗酸化作用を持つ食品を意識的にとることで、活性酸素の悪影響を受けにくくなります。
抗酸化作用を持つ食品には、緑黄色野菜全般、お茶、ニンニク、レンコンなど様々ですが、中でも高い抗酸化力と、食べやすさでおすすめなのが「バナナ」です。
バナナは数ある抗酸化食品の中で、一番の抗酸化力を発揮するとも言われています。
バナナは身近にある食品の中で最も抗酸化力が高い食品であることが分かりました。
研究は食品が活性酸素を消去する時に発生するエネルギーの大きさを光の強弱で測定したもので、抗酸化力が大きいほど強く発光します。
研究の結果、バナナが最も強く光ることが明らかになりました。
バナナ大学
飲酒をする、しないに関わらず、活性酸素を除去することは妊活にとっても健康にとっても良いことです。
ですから、普段から抗酸化作用をもつ食品を意識的にとることは、大切なことですね。
お酒を飲むなら、生理中から低温期にかけて
妊活中の飲酒を避けた方が良い理由の一つに、妊娠に気がつかずにお酒を飲んでしまうと、胎児に影響が出る危険性があるということを先ほどもお伝えしました。
妊活中の方はよくご存じだと思いますが、女性には、妊娠しやすい時期と、妊娠しにくい時期があります。
ですから妊娠しやすい時期を避けてお酒を飲むと、妊娠に気がつかずにお酒を飲んでしまう危険性を減らすことができます。
一般的に高温期は妊娠しやすく、低温期は妊娠しにくいと言われています。
生理中から低温期は通常排卵は行われず、妊娠しにくい時期です。
お酒を飲みたいときはこの時期にしておくと、妊娠に気がつかずに飲んでしまうというリスクは低くなるでしょう。
このようにどうしても飲みたいときには、お酒の種類や飲むタイミング、とる食品に気をつけることで影響を受けにくくすることができます。
だからといって飲み過ぎはもちろん禁物。たしなむ程度にとどめておいてくださいね。
生活習慣を見直して、良い妊活ライフを
妊活に影響を及ぼすのは、飲酒だけではありません。
ですから良い妊活のためには、今までの生活習慣や、食生活自体を見直す必要があります。
妊活に限らず普段の健康のことを考えても、生活習慣や食生活を変えることは大切なことですね。原因がわからなかった不妊の場合、食生活や生活習慣を変えることで解消されることもあるそうです。
飲酒だけに着目するのではなく、生活全体の見直しが大切なのですね。
お酒と上手に付き合いながら、健康で楽しい妊活ライフを過ごしましょう。