2012年、神田うのさんがブログで赤坂の産後院「とよくら産後ケアハウス」を紹介し、たいへんな話題となりました。
産後院は韓国由来の施設で、これが日本初の産後院だったのです。
赤坂といえば、赤坂サカスとかで賑やかなとこでしょ?と思われるかもしれません。
でも、そこから赤坂氷川神社周辺まで歩くと、閑静な住宅街が広がっています。産後院「とよくら産後ケアハウス」の立地はそういう場所。静かな環境で、ママの産後疲れをゆっくり癒せる設備なのです。
神田うのさんはブログで、産後院について「初産で産後不安な方などにはとてもお勧めです」とおっしゃってます。
ステキ!私も産後院ですごしたい!そう思う女性が多いことでしょう。
産後院とはどんな施設で、どんな場所にあるのでしょうか。
もくじ
1. 産後院はどんな施設?
韓国には「産後院」と呼ばれる民間の設備があり、妊娠した女性のほぼすべてが、産後をここですごすと言われています。
日本でも最近増えてきた、産後院や産後ケアセンターの元祖といえるものです。
産後のママは、出産という大仕事を終えて、心もカラダも疲れています。
これからの赤ちゃんのお世話や、母乳の与え方をどうするかなど、戸惑うことばかり。
産後院は、そういったママを全般的にケアしてくれる設備です。
新しいママが不安なこと、心細いこと、人の手を借りたいこと、すべてサポートしてくれます。
韓国の場合、出産後は産後院に二週間ほど宿泊し、ゆっくり休養をとります。栄養バランスの良い食事で体調を整えたり、育児指導やエステを行うところもあります。
神田うのさんのブログがきっかけで、日本女性たちが産後院の良さに気づきました。日本の厚生労働省などでも、産後ケアを重視するようになってきました。
それで日本でも、次々と産後院が新設されるようになったのです。
2. あなたの目の前に産後院!が、あるかも?!
最近の日本では、韓国の産後院に相当するものが増加中です。ただし「産後院」と書いてある産後院が少ない、という難点があったりします。
例えば、やってることは産後院だが、病院名が「産後ケア・キレイママ」とか、「産後入院・キレイママ」なので、判りにくいといえば判りにくい。
日本にはそういう施設が多く見られます。
名前は「レディスクリニック・キレイママ」だが、ホームページをよく読むと、産後入院やってますと書いてある。そういうタイプの施設もあります。
施設名を「キレイママ産後院」にしてくれれば判りやすいのに!とは思いますが、そうはいかないらしいのです。
でも病院名に「産後院」とは書いてないから、気づきにくい。ということは・・・
「わかってみれば、自宅の目の前の病院が、産後院だった!」という事が、ありえるのです。
実際にあった「実はここに産後院が!」
実際にあったケースです。
この産後院の所在地、テレビ局の近所の神社に行ったとき、歩いた場所だ。
たぶんここ通ったよな。一本となりの道だったかな。
そこに産後院があるってこと?いつできたの?!
日本の産後院って、数が少ないんじゃなかったの?!
なんで自分が通った場所にあるの?!(かなり動揺)
こういうこともありますので、何もしない、全く探さないはもったいないのです。
3. 日本の「産後院」は「産後院」と書いてない?!
日本で産後院を探そうと思うと、産後ケアや産後入院を手がかりに探すことになります。
やっていることが産後院と同じだが、施設名が産後院ではない。
そういう施設が多いからです。
やや探しにくいとはいえ、日本の産後院は、探す価値が充分以上にあります。
日本の産後院には、どんなサービスがあるの?
産後でほんとは寝ていたい。少しの間でもいいから、赤ちゃんを誰かに任せたい。
他にもいろんなことを、できれば誰かに頼みたい。
そのすべてをケア&サポートしてくれるのが、日本の産後院です。
出産後、産後院でゆっくり休養すれば、たっぷりの睡眠と栄養で、ママの疲れたカラダを癒すことができます。
母乳の与え方、赤ちゃんの沐浴など、不安なことのやり方はなんでも教えてもらえます。
施設によってはエステやアロマテラピーなど、美容に関するサポートも受けられるのです。
産後疲れの中で、赤ちゃんと二人きり、じっと家にこもっていなくていい。
専門知識いっぱいのスタッフに囲まれて、なんでも相談できる。
それだけでも気が楽になりませんか?
4. 日本の産後院は、どうやって探す?
産後院や産後ケアセンターの探し方は、いろいろあります。
”産後院”や”産後ケア”で、検索する。
近所のレディスクリニックや、産婦人科をチェックする。
いつも行く総合病院に問い合わせてみる。自治体に聞いてみる。
手間や時間はたいしたことないので、ぜひチャレンジしてください。
日本の産後院は増加中。ざっくり数えると100軒
ここ数年で、日本でも韓国の産後院に相当する設備が新設されるようになりました。
「日本のどの施設を、韓国の産後院に相当する施設とするか」によって計算が違ってくるのですが、
日本の産後院、産後ケアセンター、産後入院・産褥入院を扱う病院やレディスクリニックを総計すると、100前後の施設が存在することになります。
※「こういうのが産後院です」という線引きがないので、日本に産後院がいくつあるかを数えようと思うと、こういう計算のやり方になっちゃうのです・・・。
産後院を探すなら「一般社団法人・日本産後ケア協会」
産後院を探すサイトで代表的なのは「一般社団法人・日本産後ケア協会」です。
一般社団法人・日本産後ケア協会
日本の産後ケアの現状や、全国の産後ケア施設を案内しています。
日本のどこで産後ケアを行っているか、多くの情報を得ることができます。
他にも産後ケア・産後入院・産褥入院の案内を行っているサイトは数多く、ぜひお試しいただきたいのですが、すぐ気づくことが「日本全国に点在している」。
産後ケア施設のリストを見ると「こんなに所在地がバラバラでは、どーせ近所にはないわね」と、探すのをやめたくなるのです。
ですが、そこでちょっとだけ頑張ってみてください。
病院の看板が全情報とは限らない
いつも行っているレディスクリニックが、実は産後入院をやっていた。
病院の看板とかには書いてなかったが、ホームページには書いてあった。
なんで看板には書いてないの!!
「診療時間」や「日祝休診」は書いてあるのに、なんでそこは書かないの?!
病院によっては、そういうケースもあります。
なんでもそうだと言えばそれまでですが、お店や病院の看板の案内は、全情報とは限らないのです。
5. 産後院は現代女性に必須。理由は?
里帰り出産が減って、一人きりの産後が増えている現代。産後院のケアやサービスは、現代女性に必須です。
産後なにもしないと、赤ちゃんとママと二人きりで、自宅で産後を過ごすことになるこのあたりの現代女性の事情は、日本でも韓国でも同じだそうです。
日本では、韓国も、里帰り出産が減っている?!
従来は韓国でも日本でも、出産後の女性は自分の母親や姑のサポートを受けるものでした。
母親や姑の手助けを受けて、産後のカラダを休めたり、育児のやり方を教わったり。日本では最近まで、里帰り出産が当たり前のこととされていました。
しかし、現代女性の生活は、なかなかそうはいきません。
母親も姑もパートで働いているとか、里帰り出産を言い出しにくい環境になっています。里帰り出産OKが出たとしても、自分の実家も、夫の実家も遠すぎてムリという女性が多い。
女性の社会進出や核家族化が進んだ結果、そういう女性が大半になってきたのです。
プロのケア&サービスで、安心の産後を過ごす
日本の産後院は、これまで母親や姑が行ってきた産後女性のサポートを、専門知識を持ったプロフェッショナルなスタッフと、充実した設備によって行う感じです。
家族や親戚や、知っている人に囲まれてる方が安心と感じる女性もいますが、プロが提供する充実した安心感を、ぜひ一度体感してみてください。
赤ちゃんと一緒にプロのケアやサービスを受けて、安心して出産直後をすごすことは、心身の健康に良いだけでなく、きっと良質の想い出になります。
その後の育児も、予想以上の安心感を持ってスタートできるはずです。
産後院は利用料金が気になるという女性も多いのですが、施設によるので心配ありません。
ホテルによって設備やサービスが全部違うように、産後院や産後ケアセンターも、施設やサービス内容がすべて違います。
ホテルによって宿泊料金が違うように、産後院も高いところから安いところまで、利用料金が全く違うのです。
「案ずるより産むが易し」
まずはいつものレディスクリニックで、産後ケアをやってる施設が近所にあるか、たずねてみませんか?