妊娠中や出産後、体にはさまざまな変化が起こります。それにともない体に不調が起こることも…。
そのうちのひとつに、体のむくみがあります。その中でも特にむくみやすい部位といえば「脚」。
妊娠していないときでも、夕方になると脚がむくむことがありますよね?このことからもわかるように、脚はもともとむくみやすい部位でもあります。
妊娠中や出産後はただでさえむくみやすい状態にあるので、ほとんどの方が脚のむくみを経験しているかもしれませんね。
脚がむくむと、、靴が履けなくなったり脚が太く見えてしまったりしてとっても不快です。
この不快な「脚のむくみ」を解消させるには、どうすればよいのでしょうか?
今回は、おうちで手軽に取り組める脚のむくみ解消法をご紹介します。
産前産後はむくみやすい要因がいっぱい!
では妊娠中や出産後、なぜむくみやすくなるのでしょうか?
むくみは通常、何らかの要因によって体内の水分バランスが崩れてしまうことによって引き起こされます。
妊娠中と出産後では、この水分バランスを崩す原因が少し違うのです。
まずは、それぞれの場合ごとにむくみが起こる原因についてお伝えしましょう。
むくみがあるとき、体の中はこのような状態になっています。
妊娠中は、体内の水分を溜め込みがちに
妊娠中期ころから、脚のむくみを訴える方が増えてきます。
最近は冷え性の方が多いためか、通常は臨月のころに見られることの多い脚のむくみを妊娠中期ごろから訴える方が増えているのです。
妊娠中は、血液中の水分量が通常のときより3割ほど増加しています。
また、エストロゲンというホルモンの作用によって水分を体内に溜め込むようになります。
これは出産のために必要なことなのですが、急激に体内の水分量が増えるために体が対応できず、その結果むくみが起こりやすくなるのです。
さらに赤ちゃんが大きくなるにつれて骨盤の中が圧迫され、下半身の血流が滞りがちになってしまいます。
ただでさえむくみやすい状態にあるときなので、これによりさらに脚がむくみやすい状態になってしまうのです。
出産後は一気に体内の水分が放出される
実は、妊娠中よりも出産後のほうがむくみがひどくなる方が多いようです。
では、出産後はなぜ脚がむくみやすくなるのでしょうか?
妊娠中体内の水分量が増えるというお話をしましたが、出産後はこのため込んだ水分が一気に体の外に放出されます。それにより体は水分不脚になると認識してしまい、必要以上に体内に水分を溜め込もうとしてしまいます。
これがむくみの原因となってしまうのです。
また、出産後は赤ちゃんの授乳などにより座った状態でいることが多いですよね。これにより、体内の水分は脚に溜まりやすくなります。
そのため、より脚がむくみやすくなってしまうのです。
このように、妊娠中は水分を体内に溜め込み、出産後は溜め込んだ水分が一気に放出されることで水分バランスが崩れてしまいむくみやすくなっているのです。
特に、通常でも脚はむくみやすい部位なので注意が必要ですね。
では、脚のむくみにはどのような対策をとればよいのでしょうか。
日常の習慣を見直すことで、むくみ予防
まずはなるべくむくみが起こらないようにするために、日常の習慣を見直してみましょう。
ちょっとしたことの積み重ねで、むくみを予防することができますよ。
長時間座るとむくみやすくなる
脚がむくみやすいのは、重力の影響で水分が下のほうに溜まりやすいためです。
その上ずっと座りっぱなしで同じ体勢が長時間続くと、血流も悪くなり、余計に脚に老廃物や水分が溜まってしまいます。
産後は特に授乳などで座りっぱなしの体勢でいることが増えると思います。
ですから意識的に立ち上がったり部屋の中を歩いたりして、同じ体勢が続かないように気をつけることが大切です。
また、座ったままでできる脚の体操がありますので、そのようなものを取り入れるのも効果的です。
脚の体操のやり方
- いすに腰掛けて、膝がまっすぐになるように片方の脚を上げます。
- 反対側の脚も同様にあげます。
これを1時間に1度くらいのペースで行いましょう。
座ったままで簡単に行うことができるので、試してみてくださいね。
塩分の取りすぎはむくみの元!
塩分をたくさん摂取すると、体内の塩分濃度が高くなります。
それによって体内では塩分濃度を下げようとする作用が働き、水分が体に溜め込まれます。
これにより水分が排出されにくくなるため、むくみが起こってしまうのです。
妊娠中や出産後はそれでなくてもむくみやすい状態です。
なるべくむくむ要因になることは避けたいですよね。
塩分対策に効果的な食品の成分のひとつに「カリウム」というものがあります。カリウムには、塩分を尿として外に排出してくれる働きがあります
カリウムを多く含まれた食品を取ると、むくみ解消に効果がありますよ。
カリウムを多く含む食品には、サツマイモ、ジャガイモ、きのこ類、ほうれん草、海藻類、フルーツ(特にバナナ、アボカド)などがあります。
毎日の食事の中に取り入れて塩分対策を行い、むくみを解消しましょう。
毎日の食事でむくみ対策
先ほども、カリウムを多く含む食品がむくみに良いとお伝えしました。
それ以外にもむくみに効果がある食品がいくつかあるのでご紹介しましょう。
- クエン酸
- クエン酸は代謝を高めてくれるため、むくみに効果的です。
クエン酸が多く含まれている食べ物には、柑橘系の果物、梅干、トマトなどがあります。
- ビタミンE
- ビタミンEには、血流を促進する効果があります。
血流が悪くなると、余分な老廃物や水分が体の中に溜まってしまいむくみの原因となるのです。
ビタミンEが多く含まれる食品には、かぼちゃ、ナッツ類、モロヘイヤなどがあります。
- たんぱく質
- たんぱく質が不脚すると、血液の中の水分が外に出てしまいそれがむくみの原因になります。
たんぱく質は、卵、肉、魚、大豆などに含まれています。
肉は、脂肪分の少ない鳥の胸肉や赤身がおすすめです。
加工食品や外食ばかりの偏った食生活を送っていると、ますますむくみがひどくなってしまいます。バランスの良い食事を取ることが、むくみ対策には大切です。
妊娠中や出産後は、赤ちゃんのためにも食生活には気をつける必要があります。バランスの良い食生活は、赤ちゃんのためにもなるのです。
利尿効果のあるお茶で水分バランスを整える
毎日飲むお茶を変えるだけでも、むくみに効果がありますよ。
妊娠中や授乳中でも安心して飲めるように、ノンカフェインのものをご紹介します。
- 杜仲茶
- 利尿作用が高いとして有名なお茶です。
漢方薬としても重宝されています。
ダイエット効果もありますので、体重が気になる方にもおすすめです。
- たんぽぽ茶
- コーヒーの代用品として飲む方も多いですよね。
血行促進や、便秘改善にも効果があります。
- とうもろこし茶
- 癖がなく飲みやすいお茶です。
- どくだみ茶
- むくみに効果があるだけでなく、妊娠中や産後に必要な栄養素もたくさん含まれています。
味に癖がありますが、気にならない方にはぜひおすすめです。
むくみがひどくなってくると水分を控えたほうが良いのかと考えがちなのですが、実は水分をしっかりと取るほうがむくみには効果的です。
むくみに効果のあるお茶を飲んで、しっかりと水分補給をしましょう。
妊活力を上げるおすすめのお茶の記事も参考にしてみてください。
→ 妊娠力アップ効果が期待できるお茶!?おすすめの飲み物とその飲み方
お茶ごとにさまざまな効果がありますので、自分に合うものを選択してみてくださいね。
寝る姿勢に気をつけるとむくみに効果あり
脚は、重力の影響で老廃物や水分が溜まりやすくなっています。
寝るときに脚の下に枕などを置いて脚の位置を高くすると、寝ている間に脚に溜まった水分や老廃物が流れむくみが解消されることがあります。
このように、日常生活を少し見直すだけでもむくみには効果があります。
しかし、むくみがひどい場合はそれだけではなかなか解消されません。
次に、なかなか解消されないむくみに効く方法をご紹介します。
スペシャルケアでむくみを解消
日常のなかで対策を行ってもなかなか良くならないときは、もう一歩進んだ対策が必要です。
でも、これからご紹介する方法はお家で簡単に取り入れることができる方法ばかり。
ひどいむくみに悩まされている方は参考にしてみてくださいね。
足湯、半身浴で血行促進
洗面器に熱いお湯を入れて脚を10分ほど温めましょう。
血行が良くなるためむくみが改善しやすくなります。
時間があるときは、半身浴を行うとより効果的です。
足湯や半身浴を行うとき、アロマオイルを少したらすとより効果がアップしますし、リラックス効果も得ることができます。
むくみに効くアロマオイルには、ゼラニウムやレモンなどがあります。
ただしアロマオイルの中には、妊娠中の使用が禁じられているものがあります。
妊娠中に使用する場合は、よく確認をしてからにしましょう。
着圧ソックスでむくみ解消
着圧ソックスには、脚を締め付けることで血行を促進し老廃物を流す働きがあります。
最近は安価な商品も売られており手軽に使用することができます。
ぜひ試してみてくださいね。
着圧ソックスといえば「メディキュット」が有名ですよね。
メディキュット
メディキュットは程よい締め付けで履き心地がよく、足の浮腫みもしっかりと解消してくれます。 用途や症状によってさまざまな種類が用意されているため、自分にあったものを選んで使用することができ、おすすめです。
詳しくみるマッサージで老廃物をすっきり流す
マッサージには、脚に溜まった老廃物を流す効果があります。
ただし、リンパマッサージは妊娠中にはあまりよくないとされていますので、妊娠中にマッサージを行う場合は医師に確認してからにしてくださいね。
マッサージの仕方については、以下の動画を参考にしてみてくださいね。
脚首のストレッチで簡単むくみ対策
脚首を動かすだけでもむくみに効果的です。
脚首を前後に動かしたり回したりするだけで、血液が流れやすくなります。
脚の指をグー、パーするのも効果的です。
寝た状態や座った状態でもできるため、産後すぐや、妊娠中でも無理なく行うことができますよ。
下の動画も参考にしてみてくださいね。
サプリでお手軽むくみ対策
産後は、慣れない育児でてんてこまい。
妊娠中も、仕事や家事で忙しくて、なかなかむくみ対策に時間がさけないというかたもいるのでは?
そんな方は、むくみに効果的なサプリメントを試してみては?
むくみに効果のあるサプリメントはたくさんありますが、妊娠中や授乳中はどんなものでも飲めるというわけではありません。
サプリを飲むときは、お医者さんに確認してからのほうが安心ですね。
するるのおめぐ実
「するるのおめぐ実」には、添加物が一切入っていません。 原料は、すべて自然由来のものですので、妊娠中の方でも安心して飲むことができます。明日葉、赤ブドウ葉、とうもろこしの髭という珍しい素材が含まれています。 むくみ対策には食事を気をつけることが大切なのですが、忙しいとそれも難しいことが多いですよね。このサプリメントを飲むことで、必要な栄養を補うこともできますよ。
詳しくみるむくみ対策で、産前産後を快適に!
いかがでしたか?
妊娠中や出産後はさまざまな要因が重なり合い、むくみが起こりやすい状態になっているのですね。
そして、要因によって効果がある方法もさまざまです。
今回いろいろな方法をご紹介しましたので、これらを組み合わせて自分だけのむくみ対策を見つけてみてくださいね。
また、むくみには病気が隠れている場合もありますので、なかなかむくみが引かない場合はお医者さんに相談してみてくださいね。
むくみ対策をしっかりと行い、健康で快適な毎日を過ごしましょう。