妊娠報告についてお悩みではないですか?
妊娠は非常に喜ばしいことですが、自分にとっての幸せというのは、他人にとって疎ましいことである場合もあります。それは何だか残念で悲しいことですが、人間には“嫉妬”という気持ちがあるのは仕方のないことです。幸せなオーラを出している人を見ると、自分がみすぼらしく感じたり、比べてしまって凹んだり、そういう感情は誰にでも必ずあるからです。
職場や実家に妊娠報告する時期を間違えると、思わぬ後悔を招く原因になってしまいます。
妊娠は『勤務先での業務に支障をきたす』可能性があるので、職場の同僚から見たら『他人が幸せの絶頂』+『自分に皺寄せがくる』という二重の問題があります。そのような負の感情がマタニティハラスメントに繋がっていきます。
ここは正しい時期に正しい報告を行い、そのようなマタハラや嫉妬の対象になるリスクを最大限に減らすことを考えていきましょう。
もくじ
夫への報告時期とポイント
夫への報告は“すぐ”!
夫への報告は、妊娠検査薬で陽性が出たり、妊娠が判明して“すぐ”が望ましいです。何かあったときにいちばん親身になって考えてくれる人で、妊娠生活に夫のサポートは絶対に必要になりますので、早い内に報告をしましょう。
もしもの時も二人で乗り越えて
妊娠検査薬で陽性が出た場合、通常のおめでたい妊娠以外にも様々な可能性があります。
受精したものの着床が続かない『化学流産』、子宮以外の場所で赤ちゃんが着床してしまう『子宮外妊娠』など、悲しい結末が待つばかりでなく、ママの体にも負担がかかることもあります。そのような時にも支え、一緒に助け合って乗り越えてくれる人はやはり夫です。
両親・義両親への報告時期とポイント
妊娠“三か月”あたりに同時報告が主流
両親・義両親への報告は、“流産の危険性が過ぎた妊娠三か月あたりに、同時に報告”するのが主流です。まだ妊娠が確定しない、流産の可能性がある時期に報告してしまうと余計な心配をさせてしまったり、ときには期待が大きすぎて、流産によってとても悲しい思いをさせてしまうこともあります。
サポートが必要な時は随時報告する
何かあったときにサポートしてくれるのも両親・義両親です。つわりの始まった時期にサポートが必要になるなら報告をしたほうが良いでしょう。
基本的にあまりに早すぎる報告は避けて、サポートが必要であれば適宜報告をするというスタンスで良いでしょう。
職場の上司への報告時期とポイント
妊娠“10週目”を目安に報告
職場の上司への報告は、“10週目”を目安にすると良いでしょう。
赤ちゃんの心拍が確認できる頃で、流産しにくくなり、早い人であればつわりが始まり体調的にもつらくなってきます。業務に支障をきたすことも増えてくる頃ですので、この頃に報告するのがベターです。
人によってはつわりがない場合もありますが、いざというときに状況を理解している人がいないと、無理をして仕事をして気が付けば流産、ということにもなりかねませんので、必ず報告をしましょう。
サポートを受けるためにもきちんと報告を
妊娠初期は外見的には妊娠しているように見えず、気持ち的に言いたくない、職場が忙しくて言いにくい、上司が男性など、言いたくない要素は数多くあるかと思います。
しかし、妊娠初期こそ最も危険なときで、切迫流産や切迫早産などのトラブルで入院する可能性も十分にあります。
さらに、つわりは妊娠3~4カ月がピークですので、ピークを迎えた頃に何の報告もなく休み続けるよりも、適正な時期に報告を行うことによって会社も無理なくサポートしやすいです。
職場に迷惑をかける可能性があるからこそ、適正なサポートを受けるためにも、きちんと報告ををすることが大切です。
報告のとき立ち話で簡単に済ますのはNG!
報告するときは、事前に話があることを伝え、終業後などに“ゆっくり話せる時間”を設けてもらってください。勤務時間内の立ち話で報告してしまうと、同僚に筒抜けになったり、不用意に話が広まってしまう場合があります。
妊婦に負担のある仕事一覧
妊婦に負担の大きい、流産を誘発しやすい職場環境というものがあります。そのような職場に勤めている場合には、無理をしすぎないようより一層の注意が必要です。
《妊娠時に負担の大きい仕事》
- 長時間立ちっぱなしの仕事
- 長時間薄着で、体を冷やす仕事
- 重いものを運ぶ必要があり、重労働な仕事
- 深夜までの残業がある仕事
同僚への報告時期とポイント
同僚へは“つわりが始まった頃”報告
自分が仕事ができなくなったとき、直接迷惑をかける可能性のある同僚には“つわりが始まった頃”に報告すると良いでしょう。
また、不妊治療をしている人が同僚にいた場合は配慮が必要です。こちらについては別項で説明します。
サポートしてもらって当然、と思ってはダメ
職場環境で配慮してくれるのは上司ですが、急な休みや入院などで直接仕事が増えるのは同僚です。
妊娠は非常におめでたいことですが、妊娠はプライベートなことです。
「おめでたいことだし、周囲がサポートするのは当たり前でしょ」という気持ちでいたら、周囲との関係性がぎくしゃくしてしまいますし、人の妊娠によって自分の残業が増えること、予定が狂うことについて快く思わない人は沢山います。
自分にとっての幸せを喜んでもらえないことは少し残念ではありますが、個人として働いているので仕方のないことでもあります。
申し訳ない気持ちを伝える
つわりの時期や突然の入院で迷惑をかけてしまうことも考えられますので、その時に協力を得るためには『きちんと報告をすること』と、『迷惑をかけてしまうこともあるかもしれず、申し訳ない』という気持ちを伝えることが大切です。
体調次第では報告を遅くしてもOK
つわりがない人は、同僚への報告を遅くしても良いでしょう。同僚からの頻繁なサポートが必要になるかならないかで適宜判断しましょう。
同僚に不妊治療をしている人がいたら?
もし同僚に不妊治療をしている人がいるとわかっていたら配慮し、報告は避けたほうがよいでしょう。
不妊治療をしている人にとって妊娠は、本当に心から待ち望む出来事です。身近な人の妊娠を知ることで焦ったり、必要以上に苛立ったり、無意識な言葉を聞いただけで人と比べてしまってつらい思いをしたり、またそんな自分に自己嫌悪したりと、制御できない感情に振り回されることがあります。
友人への報告時期とポイント
基本は“妊娠6か月を過ぎてから”
友人への報告は、あらゆる危険性が低下する“妊娠6か月の安定期に入ってから”がよいでしょう。
自分の心労や負担も減り、心に余裕がでてくる頃で、ここまでくれば周囲も安心して接することができます。
さまざまな友人がいることに留意
“友人”と一口に言ってもその生活は様々です。
婚活や恋人のことなど自分がうまくいってないときに、幸せ全開の報告を聞くと比べて落ち込んでしまう人もいるでしょう。不妊治療を行っている友人がいればなおさらの事です。
このことから、報告は“幸せオーラを控えて可能な限りさらっと”行いましょう。
報告はメールで十分
報告手段はメール・LINEなどで十分です。近況や趣味、仕事のことなどから書き始め、“そういえば妊娠したよ”と最後のほうにさらっと書く程度でよいでしょう。
電話で報告したい場合にはその他の雑談をメインにして、報告自体は簡潔に済ますほうがよいです。
不妊治療中の友人にも報告する
友人づてで不妊治療中の友人へと伝わって、それで傷つけてしまうこともあるかと思いますので、きちんと報告しましょう。友人ですので、必要以上に気を遣いすぎないこと、話を長引かせず端的に済ますことが大切です。
先輩ママに早期報告して相談役になってもらうのも○
友人のなかに信頼できる先輩ママがいたら、早期に報告して相談役になってもらうと不安が和らぎます。一通り妊娠から子育てを経験してきているので、力強い味方になってくれるでしょう。その人数は一人・二人ぐらいにしておくほうがよいです。
SNSでの報告について
SNSを使っている人は“不特定多数”
SNSは、不特定多数が見ている場所ですので、報告には注意が必要です。
見ている人のなかには妊娠に対する妬みを持っている人がいたり、嫌味をいってくる人がいたりなど、負の感情が流れ込む原因にもなります。お互い顔が見えないので嫌味や暴言がエスカレートする可能性もあり、個人的にはあまり報告をオススメできません。
不特定多数の見る現場では、妊娠・出産に対して理解がある人ばかりではないからです。穏やかな気持ちで過ごすべき妊娠の期間に、不要な負担はかけることはないかと思います。
情報の仕分けが難しく、拡散しやすい
SNSは拡散しやすく、一度情報が出ればあっという間に皆が知るところになる可能性も。SNSは便利ですが、情報に仕切りがなく、壁をたてることができないという難しさがあります。
それでもSNSを使いたい場合
もしTwitterなどで妊娠の悩みについてオープンに呟きたい場合は、新規のアカウントを取得して妊娠・育児用の場所を作るほうが良いでしょう。Twitterには“ママクラスタ・パパクラスタ”と呼ばれる妊娠・育児中の人達が沢山おり、有益な情報を交換したり、助けになってくれます。
妊娠報告の失敗談いろいろ
“失敗は成功の母”というくらい、失敗から学ぶべきものはたくさんあります。分からないことにチャレンジするとき、失敗談やデメリットにこそ成功の秘訣が潜んでいます。今回は失敗談をご紹介していきますので、ネガティブになりすぎない程度に是非参考にしてください。
早すぎる報告で流産に…
一番最初の妊娠で、心拍確認前に親に報告してその後流産して大後悔でした。ものすごく心配させちゃってそれがまた自分にとって負担になったので。
引用元:YAHOO知恵袋
妊娠がわかるとつい無条件で喜んでしまいますが、妊娠初期はリスクが伴うことも。自分自身が心配なのに、心配する親への配慮もしなくてはならず負担が倍増します。赤ちゃんの心拍が確認できるまで報告は避けたほうが良いでしょう。
報告と共に入院
妊娠初期で切迫流産になったため、妊娠報告が『切迫流産で今から入院です!』になったこと。夫にしか話していなかったので、両親も含めとても驚かせてしまった
引用元:woman.mynavi.jp
これは仕方のないケースで、初期に報告してずっと気を揉ませるよりも、これで良かったのかも知れません。緊急入院は仕方ないと割り切りましょう。
両親への報告は安定期になってから?
おめでとうと言ってくれると思ったら、『報告は安定期に入ってからでよかったのに』だなんて…
引用元:girl.sugoren.com
安定期に入ったら報告してほしい、と思う親御さんもいらっしゃいます。サポートをしてもらう必要があるかないかで報告時期を決めると良いでしょう。
余計なことまで言ってしまった
職場の同僚に『子供ができました。20代のうちでよかった』と30代の人に言ってしまったこと。しかも、その人は不妊治療を受けていると後になってわかったこと
引用元:girl.sugoren.com
報告される相手にも様々な事情がありますし、妊娠はデリケートな問題です。全ての人に対して思いやることはなかなか難しいので、報告の際は余計な一言を付け加えたりせず、簡潔に済ますとトラブルになりにくいです。
嫉妬された
年上の独身の先輩に報告したときは、かなり嫉妬されました。ギリギリまで言わなければよかったと後悔しました
引用元:girl.sugoren.com
相手のライフスタイルによっては嫉妬の的になってしまうことも。職場で報告する相手については基本“サポートしてもらったり迷惑をかけるであろう相手”に留め、あまり広範囲に報告するのは避けたほうが良いでしょう。
嫌な顔をされた
一番の繁忙期に妊娠報告をしたら、嫌な顔をされたという友人がいる
引用元:girl.sugoren.com
妊娠はプライベートのことですから、どうしても仕事の繁忙期などに配慮できない点があります。いらぬ軋轢を生まないよう、「本当に申し訳ない」という気持ちを相手に伝えましょう。「おめでたいことなんだから仕方ないでしょ!」「授かりものなんだから時期なんか選べないでしょ?」と開き直った態度をとるのは絶対に避けましょう。
上司より先に先輩に報告したら…
妊娠したことを上司に言う前に先輩に言ったので、話が広まってしまった
引用元:girl.sugoren.com
妊娠の報告というのは大切なことですが、それについて理解が薄い人がいることも事実です。口が軽い人もいますので、まずは上司に正しい時期に報告をしましょう。
不妊治療中の先輩へだけ報告しなかったら
不妊治療中の先輩に直接言いづらくて、報告が遅れてしまい……一番最後に周囲から漏れてイヤな雰囲気になった
引用元:girl.sugoren.com
同僚への報告は、あまり広範囲に行わないことが大切かもしれません。“皆が知ってるのに不妊治療中の自分にだけ知らされてない”という状況は、その人にとって辛いものです。
SNSに書いたらお節介が沢山…
Facebookで、産休に入ったことを書いたら、子持ち先輩からアドバイスがたくさんくるようになってありがた迷惑
引用元:girl.sugoren.com
自分が必要なときに助けてくれるのは嬉しいですが、必要ないときに押し付けるばかりのアドバイスほどありがた迷惑なものはありません。SNSでの報告はさらに嫉妬や嫌味をを誘発するので、なかなか難しいところがあります。
まとめ
妊娠報告のタイミングを様々な角度からまとめてきましたが、いかがでしたか。
妊娠はとても嬉しいことではありますが、初期はリスクがあったり、非常にプライベートなことで、必ずしも他人から無条件に祝福してもらえるものではありません。
相手に自分の幸せや祝福を強要せず、迷惑をかける人がいるときは「申し訳ない」という気持ちを伝え、時には簡潔な報告をすることが大切です。正しい報告が不要な軋轢を減らします。
本記事が、皆さまの幸せな妊娠生活に繋がれば幸いです。