2016.10.21更新 TAKAI YukaTAKAI Yuka

産後の疲れ目&ドライアイはどう対策する?原因やオススメの改善方法とは!

産後の疲れ目&ドライアイはどう対策する?原因やオススメの改善方法とは!

産後は腰痛や腱鞘炎など様々な症状に悩まされがち。でも実はこれらの症状よりもドライアイが辛い方って意外と多いんです。産後の疲れ目・ドライアイを放置すると、視力の急低下の原因にもなるため要注意。今回は産後の疲れ目・ドライアイの原因や改善方法についてご紹介します。

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産後の目疲れはドライアイが原因

こんな症状ありませんか?

産後の疲れ目は放置しないで!

産後に「なんだか最近目の調子が悪い」と感じること、ありませんか?

もしかすると、それは産後ドライアイになっているのかもしれませんよ。

下記に、ドライアイに見られる特徴的な症状を挙げていますので、当てはまるものがないかチェックしてみてください。

当てはまるものはありましたか?もし上記の項目に5つ以上当てはまるものがあれば、ドライアイの可能性が高くなります。

ドライアイ
目を守る働きのある涙の量が減ったり、涙の成分のバランスが崩れたりする症状。

放置しておくと目の表面に傷がつきやすくなるだけではなく、結膜炎や角膜炎を起こすリスクも高まります。

「ちょっと目が疲れてるだけ」なんて放置せずに、気になる症状があればしっかり対策を取るようにしてくださいね。

原因①ホルモンバランスの崩れ

ドライアイは、加齢やコンタクトレンズの使用、長時間にわたるデジタル機器の使用など、様々な原因により引き起こされますが、産後にドライアイになる大きな理由はホルモンバランスの崩れ。

妊娠中から産後にかけての女性ホルモンの変動グラフ

画像元:smilenavigator.jp

女性ホルモンは、妊娠中は通常の数百倍にも増加していますが、出産後は急激に減少します。

女性ホルモンは涙の分泌を促す

女性ホルモンには涙の分泌を促す作用もあるため、産後女性ホルモンの減少とともに涙の分泌量も低下してしまうのです。

涙の分泌量が減ればそれだけ目が乾燥するのでドライアイの原因に。

目の乾きや疲れだけではなく、ものがかすんで見えるなどの症状も涙の分泌が不安定になることによるものです。

目がゴロゴロしてきたら、角膜や結膜に傷がついて異物感を生じている可能性もありますので注意してくださいね。

原因②貧血

産後、赤ちゃんを母乳で育てるかミルクで育てるかは、多くのママが悩む部分。

赤ちゃんにしっかり免疫を届けてあげたいという気持ちから、母乳育児を選ばれる方も多いですよね。

ですが、この母乳育児がドライアイの原因になっている場合もあります。

涙は血液でできている

母乳の主成分が血液であることはご存知の方も多いと思いますが、実は涙の主成分も血液

赤ちゃんが飲む母乳の量は、産後1か月頃には1日約600mL、その後は成長に伴って増えていき、多い時には1日約1Lほどにもなります。

授乳中は、体の血液量が増えているのですが、それでも1日に1Lもの血液を母乳に消費していると、涙を作る血液は不足してしまいがち。

そのため、ドライアイになり、目が疲れやすくなってしまうんですね。

原因③水分・栄養不足

母乳は、ママの食事内容により味や成分が変わると言われていますよね。

これはそれだけ早く、食事から摂取した栄養が血液になって母乳に変わるということです。

また、母乳の成分のうち約88%は水分と言われています。

授乳中はどうしてもお母さんの水分や栄養不足になりがちですから、十分量の涙を作る余裕がなくなってドライアイになりやすくなってしまうんですね。

母乳育児中は水分補給だけでなく、しっかりと栄養を取る

厚生労働省が定める食事摂取基準によれば、授乳中の摂取カロリーの目安は妊娠前と比べて+450kcal。

産後ダイエットのために食事量を制限してしまうママもいますが、これは赤ちゃんのためにも自分の体のためにもNG。

赤ちゃんのためにも自分の体のためにも、むしろ授乳中はいつもより積極的に食事を摂る必要があります。

また、ビタミンAなど目の健康を維持する栄養素を摂るという面でも、食事はとても大切です。

産後のダイエットはこちらの記事も参考にどうぞ。

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原因④睡眠不足による自律神経の乱れ

夜泣きや夜間の授乳による睡眠不足、さらに慣れない育児によるストレスで不眠気味なってしまうことも。

睡眠不足は産後のママを悩ます大きな問題ですが、睡眠不足状態が長期間続くと自律神経が乱れてしまうんです。

自律神経
覚醒時に活発になる交感神経とリラックスした時に優位になる副交感神経からなる神経で、呼吸や消化吸収、体温調整、内臓機能などを制御するもの。

自律神経には涙の量や成分を調整する働きもあるため、睡眠不足状態が続いてずっと交感神経が優位な状態が続くと、涙の質や量が低下して目や角膜の細胞修復が滞り、ドライアイの原因になってしまうんです。

授乳中でも点眼薬は使っていいの?

避けた方がよい成分

目薬・点眼薬

母乳と点眼薬はあまり関係がなさそうに思えるため、何でも使えるんじゃないかと考えがちですが、実は避けた方が良い成分が含まれている目薬もあります。

点眼薬に含まれる授乳中は避けた方がいい成分
  • トラニラスト
  • プラノプロフェン

この2つの成分は、母乳を通して乳児に副作用が現れたという報告はないものの、乳児に対する安全性が確認されていないため、授乳中は避けるべきとされています。

花粉症などのアレルギー対策用の目薬によく配合されている成分ですので、花粉症で目薬を使用している方は注意するようにしてください。

眼科で目薬を処方してもらう場合は、医師に授乳である旨をきちんと伝え、ドラックストアで市販薬を購入する場合は薬剤師に授乳中でも使える点眼薬を選んでもらうと安心ですね。

3時間授乳で影響を小さくする方法も

「授乳は3時間おき」と頑なに考えている方もいますが、これは実は粉ミルクの場合。

母乳とミルクでは消化時間に差があるため、母乳は欲しがったらいつあげてもOKですが、粉ミルクは3時間以上空けなければなりません。

つまり、母乳の場合は3時間ではなく1時間や2時間おきに母乳しなければならない可能性もあるということ。

ドライアイの原因になる貧血は母乳育児が原因となっている場合もありますから、貧血が辛い場合は混合授乳を検討するのも良いのではないでしょうか。

混合授乳でお母さんの負担を軽減する

混合授乳の場合は、主に「まず母乳を飲ませて、足りない分をミルクで補う」または「母乳のみで授乳し、次の授乳はミルクのみで行う」という2つの方法があります。

母乳ではすぐにお腹が空いて泣き出してしまう子も、ミルクを加えてあげるとよく寝るようになったという話もよく聞きます。

もし母乳の頻回授乳が辛いようであれば、ミルクも取り入れて3時間授乳が出来るようにしてみても良いかもしれませんね。

心配なら医師に相談を

症状が重く、市販の目薬などの対策をしてもドライアイが改善しない場合は、眼科で医師に相談するようにしてください。

ドライアイの主な治療は点眼薬により行われますが、点眼薬で効果が出ない場合は涙点を閉鎖する涙点プラグという治療法が選択されます。

涙点プラグ

画像元:senju.co.jp

涙点プラグは涙点(涙の排出口)を栓で塞いで、涙の流出を抑制し、十分量の涙を目の表面にためられるようにする方法です。

即日から効果があり、特にデメリットもないと言われています。

また、涙が目にたまりすぎて涙がポロポロ出るような場合には、眼科で栓を外してもらうことも出来ます。

ドライアイは放置しておくと結膜炎などの合併症を引き起こすリスクも高いですので、症状が気になるようであれば早めに医師に相談するようにしてくださいね。

薬に頼らないドライアイ改善方法

ドライアイ解消体操

ドライアイ改善体操

ドライアイ対策には、点眼薬を使わない解消体操もオススメ。用途に合わせて使い分けてみてください。

涙を目全体に行き渡らせる「ウインク」体操

  1. 左右交互に10回〜20回ずつウインクします
  2. 次はスピードを少し上げて10回〜20回ウインクします
  3. ゆっくり優しく10回〜20回ウインクします
  4. 最後に、両目をギュッとつぶった後、パッと目を開いて完了です。

涙腺を刺激して目に潤いを与える「ギュッーと」体操

  1. まぶたに力を込めて、両目をギュッーと2秒〜3秒間つぶります
  2. 目を閉じた状態で、まぶたの力をふっと緩めて1秒〜2秒リラックス
  3. 数回繰り返しましょう

目のコリをほぐす眼球体操

  1. 右上を3秒見て、視線を前に戻し、左上を3秒見て、視線を前に戻します
  2. 右下を3秒見て、視線を前に戻し、左下を3秒見て、視線を前に戻します
  3. 右を3秒見て、視線を前に戻し、左を3秒見て、視線を前に戻します
  4. 上を3秒見て、視線を前に戻し、下を3秒見て、視線を前に戻します
  5. 最後は寄り目にするイメージで、目を中心に寄せましょう

どれも短時間で出来る簡単な体操ですので、目が疲れたなと感じたタイミングでチャレンジしてみてくださいね。

目の周りを温める

目の疲れが取れるだけではなく、目の周りの筋肉のコリにも効果的なのが、目の周りを温める方法。

ドライアイの方は目の際部分にあるマイボーム腺が詰まって油分の分泌が不足し、涙が蒸発しやすくなっている傾向にあります。

マイボーム腺

画像元:e-eyenet.ne.jp

目の周りを温めてあげると、マイボーム腺に詰まった脂が溶けて油分がスムーズに分泌され、涙の質が向上します。

また、目の周りの筋肉が温まってほぐれると、血行も改善するので目の潤いが増してくるんです。

目の周りを温める方法

目の周りを温めるなら蒸しタオルや市販のホットアイマスクを使用するのがオススメ。

入浴中に行うなら、41℃〜42℃くらいのお風呂に浸かりながら、お湯で濡らしてしぼったタオルを目の上に乗せておきましょう。

タオルが冷えてきたら再度お湯で温めて、15分程度繰り返し行うようにすると効果的です。

こまめな水分補給

授乳中は水分が不足しがちですから、こまめに水分補給するように心がけましょう。

授乳中は、1日に2.5L〜3Lほどの水分が必要とも言われています。

とはいえ、これだけの量の水をひたすら飲むのは辛いですよね。

そこでオススメはノンカフェインのハーブティ

授乳中に飲めないハーブティもありますが、ビタミンが豊富に含まれるローズヒップやリラックス効果の高いカモミールなどは母乳の出も良くする効果も期待出来るので、授乳中の水分補給にピッタリです。

市販のマザーズハーブティなどには、授乳中に活用したいハーブがブレンドされているものもありますので、お気に入りの一品を見つけてみてください。

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産後の無理は禁物!

一定の期間が過ぎれば改善することも

ブルーライトを長時間浴びるのはよくない

産後のドライアイの原因はホルモンバランスの崩れが大きいため、産後時間の経過とともにホルモンバランスが整ってくると、ドライアイが改善する場合もあります。

ドライアイによりいきなり視界が悪くなると今後ずっとこのままかと不安になりますが、あまり焦らずに時間の経過を待つのも方法の1つです。

とはいえ、この時期に何の対策もせずスマホやPCを長時間使用していたりすると、普段よりも負担が大きくなるのは間違いありませんので注意するようにしてください。

最近はブルーライトカットのメガネも市販されていますので、状況に合わせて活用してみるのも良いかもしれませんね。

ゆったりと構えて無理をしないことが一番!

出産後はただでさえ体が大ダメージを負っていることに加え、慣れない育児による疲労とストレスで体はさらにボロボロに。

ここで無理をしてしまうと、後々の体調にも大きく影響を及ぼしてしまいます。

夫や両親に育児を頼んだり、食材の配達サービス、清掃業者などを使ったりして、出来るだけ体を休めるように心がけてみてください。

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また、ストレスが溜まってきたら気分転換に赤ちゃんとお散歩に行くのもオススメ。

お散歩に出ると赤ちゃんの機嫌も良くなりますし、産後低下している筋肉量を戻すことにも役立ちます。

筋肉量が増えれば全身の血行改善が期待出来るため、ドライアイの解消にも効果的です。

無理してあれもこれもと頑張りすぎるのではなく、ゆっくり出来ることから1つずつ始めてみてくださいね。

最後に

産後のドライアイは多くのママが悩されている症状。

放置しておくと結膜炎や角膜炎のリスクも高まるため、注意が必要です。

市販の点眼薬の使用やドライアイ改善効果のある体操で自分で対策出来るほか、症状が重い場合は病院で相談も出来ます。

「たかが目の乾き」と放置せず、適切な対応を取るようにしてくださいね。

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