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低GI食品でダイエット!カロリーを気にしないで減量効果抜群の方法とは?
減量効果が高いと噂の低GI値食品を活用した低インスリンダイエット。気にはなりつつも、GIやインスリンなど聞き慣れない言葉も多く、少し分かりにくいですよね。それにやり方を間違えると効果がないどころか、さらに太ってしまう場合も。今回は、低インスリンダイエットで効果を出す方法をまとめていきます。
低インスリンダイエットとは
低インスリンダイエットとは、血糖値の上がりにくい食事(低GI食品)に切り替えて血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンの過剰分泌が行われないようにするダイエット法のことを言います。インスリンは体内で血糖値をコントロールする役割を持つのですが、インスリンが過剰に分泌されてしまうとブドウ糖を脂肪として蓄積させてしまうのです。
血糖値の上昇を抑え、健康を維持しながら行えるダイエット
低インスリンダイエットでは、通常のダイエットに必要となるカロリー制限を必要としません。そのため、食事制限によるカロリー不足や栄養不足による筋肉量の低下や体力の低下、骨が脆くなるといったデメリットがないのです。
やり方を間違えると逆効果に・・・
ただし、低インスリンダイエットを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。低インスリンダイエットのやり方を間違えるとさらに太ってしまう場合も多いですから、正しいやり方を知って、ダイエットの成功につなげましょう!
低インスリンダイエットのメカニズム
インスリンは血糖値調整機能を持つ
低インスリンダイエットを行う上で押さえておきたいのが、インスリンの体内での作用。インスリンは、膵臓にあるランゲルハンス島という組織から分泌されるホルモンで、体内の血糖値を調整する役割を持ちます。
私たちが食事によりブドウ糖の含まれる食べ物を食べると、そのブドウ糖は血液中に溶け込み「血糖」と呼ばれる状態になります。そのため、食事後は血糖値が上がった状態になるのですが、この血糖値は食後1時間から2時間をピークに下がり、その後通常の値に戻ります。
これはインスリンの働きによるもので、食事により血糖値が上がると膵臓がこれを感知してインスリンを分泌します。血糖が血液に乗って全身の細胞に送られると、インスリンが作用して臓器の中に血糖を取り込ませ、エネルギーに変換したり、タンパク質合成や細胞増殖のために活用できるようにしているのです。
インスリンの過剰分泌が脂肪を蓄積させる
インスリンは、食べ過ぎなどにより血糖値が急激に上がると正常状態に戻そうとして一気に大量に分泌されます。この作用により血糖値は正常に戻りますが、同時に血糖が脂肪として蓄積されてしまうため肥満の原因になってしまうのです。
さらにインスリンの過剰分泌が慢性化すると、体がインスリンに対して抵抗性を獲得し血糖値が高いまま下がらなくなってしまいます。この状態が続くと、インスリンを分泌している膵臓は、血糖値を下げるために限界以上にインスリンを作ろうとします。
膵臓への負担は糖尿病のリスクに・・・
血糖値を下げるために限界以上にインスリンを分泌すると、膵臓に過剰な負担がかかってしまうため膵臓が疲れ果て、インスリンの分泌能力はどんどん低下していきます。こうなると慢性的にインスリン不足の状態になってしまいますから、たとえ食後ではなくとも常に血糖値が高い状態、すなわち糖尿病になってしまう可能性すら出てきます。
低GI値食品で血糖値の急上昇を抑制
そこで注目されたのが、血糖値を急激に上げない低GI値食品です。血糖値をが急激に上がらなければインスリンの過剰分泌は生じず、脂肪の蓄積を防ぐことが出来ますよね。元々は生活習慣病予防のために生まれた低インスリンによる食事療法ですが、それがダイエットにも繋がるのではないかと考えられたのが低インスリンダイエットです。
GI値ってなに?
ところで、低インスリンダイエットに用いられる低GI値食品とは何を指すのかご存知でしょうか。GI値とはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)のことで、その食品が体内で糖に変わり、血糖値の上昇スピードを表す指標を意味しています。
このGI値が低いほど血糖値の上昇スピードは遅く、逆にGI値が高いほど血糖値の上昇スピードは早くなります。そのため、低GI値の食品を中心とした食生活に切り替えていくことで、ダイエット効果や生活習慣病の予防効果が得られるというわけなんですね。
低インスリンダイエットの様々なメリット
カロリー制限不要
低インスリンダイエットの大きなメリットの1つとして、カロリー制限しなくて良い点が挙げられます。カロリー制限による栄養不足から体力が低下したり、筋肉や骨が衰えてしまうこともありますよね。低インスリンダイエットではあくまでGI値にこだわるため、食品のカロリーを気にする必要はありません。
また、カロリー制限により筋肉量が低下すると基礎代謝が落ちてリバウンドしやすくなってしまいますよね。このようなリスクがないのも、低インスリンダイエットの特徴と言えます。
糖尿病やがんなどのリスクが減る
食事内容を低GI食品に置き換えると血糖値の急激な上昇を予防出来るため、糖尿病の予防につながります。実際に、糖尿病になった際の食事療法と低インスリンダイエットの食事内容は、ほとんど似たものである場合が多いんですよ。
また、高GI値食品に多く見られる糖質を多く含む食品の摂取が抑えられるため、それに伴い心臓病や脳血管疾患、がんなどの生活習慣病リスクも低下します。
ダイエット効果に加え美容効果も!
なんとなく低インスリンダイエットのメカニズムについては理解出来たものの、カロリー制限無しで本当にダイエット効果が得られるのか不安に思うこともありますよね。
ですが、低インスリンダイエットの効果はしっかりと立証されており、1日1200kcalの低カロリー食と1日1800kcalの低GI値食を3か月継続した場合にどちらが減量効果が高いのか、という臨床試験において、低GI値食で約5kg多く減量したという結果が得られています。
また、減量効果に加え便秘改善効果や肌荒れの改善効果、疲れにくくなるなどの体質改善効果が見られたとの報告もされています。
ただ注意したいのは同じ食品ばかりを食べるのでなく、低GI値の色々な食品をバランス良く食べていく必要があるという点。同じ食品ばかりでは栄養が偏って様々なトラブルが起こる可能性もありますので、注意するようにしてくださいね。
低インスリンダイエットはどのように行うの?
基本は低GI値食品への置き換え
低インスリンダイエットは、普段食べている食べ物を低GI値食品に置き換えて行います。例えば、食パンのGI値は95ですが、ライ麦パンのGI値は55。もし毎朝朝食に食パンを食べているのであれば、ライ麦パンに置き換えればOKということになります。
また、意外とGI値が高い食品に精白米があります(GI値88)。そのため、低インスリンダイエットを行う場合は毎日のご飯を精白米ではなく、GI値の低い玄米(GI値55)に切り替えていくのがオススメです。
低インスリンダイエットのGI値目安は?
低インスリンダイエットを行う場合は、GI値60を目安に食品を検討していく必要があります。下記で低GI値食品をご紹介していきますので、毎日の食事の参考にしてみてくださいね。
野菜から食べていく
低インスリンダイエットで見逃しがちなのが、食べる順番です。基本的には野菜から食べ、次に肉や魚などのおかず、最後に炭水化物を食べるようにします。野菜には食物繊維が多く含まれていますから、最初に食べておくことで血糖値の急激な上昇を抑え、炭水化物の吸収を抑える効果が期待出来ます。
ダイエットに効果的な食べる順番
- 野菜
- 肉・魚
- 炭水化物
低GI値の食品でも炭水化物は血糖値を上げやすい
また、いくら低GI値の食品だからと言って、やはり炭水化物は血糖値を上げやすい傾向にあります。出来るだけ最後に食べるようにすれば摂取量も抑えられますし、急激に吸収されることもないので血糖値の上昇を抑えられます。
これは低インスリンダイエットの場合だけではなく、他のダイエットを試している時でも有効な方法ですから、食事の習慣として取り入れてみてくださいね。
デザートは食後に食べない
糖分が血糖値を上げる原因ですから、基本的に糖分の塊である砂糖が大量に使用されているお菓子やケーキなどはGI値が高いです。食後は血糖値が上がっていますから、この時間にデザートを食べると血糖値を必要以上に上げてしまいます。
そのため、デザートを食べるのであれば血糖値が下がる食後3時間ほど経過した頃がオススメ。12時に昼食を食べていればちょうど15時頃のおやつの時間がそれに当たりますから、このタイミングでデザートを食べるようにしましょう。
GI値の管理が成功への鍵
低インスリンダイエットのポイントは、食べて良い食品と避けるべき食品をしっかりと理解すること。うろ覚え状態でダイエットを行うと、知らぬ間に高GI値食品が紛れ込んでいたなんていう事態にもなりかねません。
ただ、いきなりすべてを低GI値食品に切り替えるのは難しいですから、まずは炭水化物から始めるなど少しずつ切り替えていくようにしましょう。意識しながら少しずつダイエットを続けていくことで、次第に慣れてきてあまり意識しなくてもメニューを組み立てられるようになりますよ。
低インスリンダイエットに使える食材って?
GI値の低い炭水化物はコレ!
炭水化物の低めな炭水化物をGI値と共にご紹介していきます。食パンやフランスパン、白米、もち、うどんなど普段食べてしまいやすい炭水化物には、高GI値食品が数多く存在します。出来るだけ下記の食品に切り替えて毎日のメニューを考えてみてくださいね。
低GI値の炭水化物
- おかゆ(精白米):57
- 玄米:55
- ライ麦パン:55
- そば:54
- 中華麺:50
- 全粒粉パン:50
- パスタ(全粒粉):50
- おかゆ(玄米):47
- 春雨:32
野菜や果物はGI値の高いものだけ覚える
野菜やキノコ類、豆類、果物、海藻類は基本的にGI値が低く、安心して使用できるものがほとんどです。ただ中にはGI値の高い食品がありますので、その食品だけ覚えて出来るだけ使用しないように工夫していきましょう。
GI値の高い野菜や果物
- じゃがいも:90
- イチゴジャム:82
- こしあん:80
- 人参:80
- つぶあん:78
- 山芋:75
- とうもろこし:75
- 長芋:65
- かぼちゃ:65
- パイナップル:65
- 里芋:64
- 黄桃缶詰:63
肉類や魚介類は気にしなくてOK
肉類や魚介類には注意すべき高GI食品はありません。ただ、いくらGI値が低いからと脂肪分の多い肉類ばかりを食べているとカロリーオーバーになりますし、揚げ物にするとGI値は上昇します。
肉類は出来るだけ赤身の部分を食べるようにしたり、揚げ物は吸油率の低い素揚げにしたり、脂肪がつきにくい油に変えるなどして工夫してみてくださいね。
お菓子は基本的にGI値が高め
基本的にお菓子類はGI値が高めですから、出来るだけ控えるようにしてください。特に注意したいのはキャンディ。口寂しいからと次々に食べてしまうこともありますが、GI値が108もあるため少し食べるとすぐにオーバーしてしまいます。お菓子を食べるのであれば、プリン(GI値:52)やゼリー(GI値:46)などのGI値の低い食品に切り替えましょう。
また飲み物はジュースであれお酒であれGI値はそこまで高くありません。過剰摂取にならないよう注意し、適量を守って飲むようにしてくださいね。
調味料には要注意
炭水化物などのメインの食材には気を配っていても、意外と抜けてしまうのが調味料。ですが、調味料には普段使うものの中に高GI食品が紛れ込んでいますから、注意が必要です。低GI食品を使用しているのに全然体重が減らない時は、調味料を見逃していないかしっかりとチェックしてくださいね。
GI値の高い調味料
- グラニュー糖:110
- 上白糖:109
- 氷砂糖:100
- 黒砂糖:99
- 水飴:93
- はちみつ:75
- メープルシロップ:73
- こしょう:73
低インスリンダイエットを成功させるには?
低GI値だからと食べ過ぎない!
勘違いしがちなのですが、低GI値の食品さえ食べていれば、カロリーや脂肪分を全く気にしなくても良いというわけではありません。例えば、白米よりもパスタの方がGI値は低いですが、食べ過ぎてしまえばカロリーオーバーとなり体重は増えていきますよね。
また低GI値食品の代表である玄米は白米よりも消化に時間がかかりますから、それだけ胃の負担にもなります。食べ過ぎにより胃もたれを起こすこともありますから、元々胃腸が弱い傾向にある方は量を控え目にするようにしてくださいね。
ゆっくり食べて腹八分目に抑える
いくら低GI値の食品だからといって、短時間に多くの量を食べると血糖値の急上昇を招きます。また、早食いはなかなか満腹感が得られないため、食べ過ぎに繋がることも少なくありません。
たとえ低インスリンダイエットであっても、早食いや食べ過ぎはダイエット失敗の元です。食事の際はよく噛んで時間をかけて食べるようにし、腹八分目に抑えるようにしましょう。ゆっくりよく噛んで食べると満腹中枢が刺激されますから、腹八分目の量であっても十分に満腹感を得られるはずですよ。
朝食は抜かない
朝食を抜くと体が一時的に飢餓状態になるため、次の食事で出来る限り栄養を吸収しようと体が脂肪を溜め込みやすい状態になります。さらに空腹感から早食いやドカ食いをしてしまいかねませんから、低GI値食品を食べていても、血糖値や中性脂肪値を急激に上昇させて内臓脂肪として蓄積させてしまうリスクすら出てきます。
食事量を減らせばダイエットに繋がると考えてしまいがちですが、朝食抜きダイエットは栄養不足やリバウンドの原因にもなりますからきちんと食べるようにしてくださいね。もちろん、食事の内容に低GI値食品を活用するのを忘れずに。
リバウンド防止に運動を組み合わせる
低インスリンダイエットでは軽視されがちな運動ですが、運動を継続して行うと体内のインスリンの効き目が良くなるため血糖値が上がりにくい体質になります。また、運動を行って筋肉量を増やせば基礎代謝が向上して脂肪の燃焼しやすい、太りにくくてリバウンドしにくい体を作ることが出来るんですよ。
これまで運動の習慣がなかった方は、まずウォーキングから始めてみてください。毎日30分程度、早足で大きく腕を振りながらリズムよく歩けばさらにダイエット効果が期待できます。運動に慣れてきたら、水泳やランニングに切り替えるのも良いですし、筋トレと組み合わせて行うのも非常に効果的です。
低インスリンダイエットでただ体重を落とすだけではなく、運動も組み合わせて筋肉量を増やし、理想的なボディラインを目指してみるのも良いですよね。
最後に
低インスリンダイエットは非常に効果的な方法ですが、成功させるためにはしっかりと知識をつけることが不可欠。やり方をしっかりと押さえて普段の食生活の中に組み込んでいきましょう。また、食事だけではなく運動と組み合わせるとさらに効率的にダイエットが行えますので、普段運動不足気味な方はぜひ運動にもチャレンジしてみてくださいね。