キレイにお化粧したつもりでも、肌が乾燥すると、ファンデーションが小ジワに溜まったり、カサカサと粉を吹いてしまったり、毛穴が目立ったり…。直せば直すほど粉っぽくなったりして本当に困りますよね。今回はそんな乾燥肌のためのファンデーション講座です!
乾燥するとどうしてメイクが崩れるの?
乾燥によってメイクが崩れる原因をまとめていきます。
原因①角質層が剥がれてしまうから
肌が乾燥すると、肌のバリア機能が弱まり、内部の水分が蒸発しやすくなってしまいます。
水分が蒸発してしまうと、肌のキメを作る皮丘が水分不足でしぼみ、ツヤのない肌になりファンデーションの透明感に差が出てしまいます。
また、乾燥が進むと角質層が剥がれ、肌触りがざらついたり、目に見えて白く粉を吹いてしまいます。
ここにファンデーションを塗っても均一には仕上がりませんし、ファンデーションの粉体が肌の水分を吸収し、さらなる乾燥を引き起こしてしまうことがあります。
原因②ファンデーションが肌に合っていないかも
「乾燥肌にはリキッドファンデーション」と決めつけて使っていませんか?
たしかにみずみずしく、保湿成分が配合しやすいファンデーションなので、乾燥肌さんに使ってほしいアイテムの一つです。
でも、必ずしもその乾燥にリキッドファンデーションが合っているとは限りません。
意外にも、保湿成分がたっぷり入ったパウダーファンデーションもありますし、ファンデーションを選ぶ時には、保湿成分以上に大切なものもあるのです。
原因③乾燥しやすい塗り方をしているかも?!
乾燥防止のための正しいファンデーションの塗り方をご存知ですか?
- 化粧下地と日焼け止め、どちらを先に塗るのか?
- 手とパフ、またはブラシなど、どれでつけるのが乾燥崩れしづらいのか?
- 乾燥している時にフェイスパウダーはつけた方がいいのか?
正解は分かりますか?
ちょっとした違いで乾燥を防げるのですが、意外と知らないことも多いのです。
これらの答えはこのあと紹介していきますね。
メイク前のスキンケアが最大のポイント
ただ潤せば良いわけではない!
化粧水をたくさんつけても、肌が留めておける水分には限りがあります。
また、クリームなどの油分をたっぷりぬったからと言っても、ニキビを引き起こしたり、メイクがヨレる原因になるだけ。
大切なのはモイスチャーバランス
モイスチャーバランスとは、もともと皮膚に存在する
- 水分
- NMF(天然保湿因子)
- 皮脂
の3つのバランスの事です。
バランスが取れた肌は乾燥や刺激に強く、健やかな肌ですが、年齢や環境によってどうしても崩れてしまいます。
この3つのバランスを、化粧品の水分・保湿剤・油分で最適なバランスで補うことで、乾燥しづらいお肌に導くのです。
具体的にどうすればいいの?
自分の肌をみて、水分・NMF(天然保湿因子)・皮脂の中で、その成分が少ないのか、判断するのは難しいですよね。
コスメカウンターでチェックしてもらうことも出来ますが、すぐに乾燥してしまうお肌の多くはNMF(天然保湿因子)が不足していることがあり、チェックしに行く時間が無い場合はまず、保湿成分入りの化粧水や美容液で補ってあげることがおすすめです。
おすすめの保湿成分
- 水分を挟み込むタイプ(水分保持力:高)
- 低湿度でも水分を挟み込んで高い保湿力をキープする
- セラミド
- スフィンゴ脂質
- 大豆レシチン
- ステアリン酸コレステロール
- 水分を抱え込むタイプ(水分保持力:中)
- 低湿度でも角質層で水分を抱え込み蓄えることができる
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- エラスチン
- 周りの水分をつかむタイプ(水分保持力:低)
- 湿度が低いと保湿力が弱くなる
- BG(ブチレングリコール)
- PG(プロピレングリコール)
- グリセリン
特に注目の成分セラミドは、積極的に補給するのがオススメです。
セラミド美容液の効果や使い方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
コスメカウンターに行く前の参考にこちらの記事もどうぞ。
一日中潤いを逃がさないための裏ワザ
保湿成分を補うだけが方法ではありません。
乾燥がひどい時や、飛行機などに長時間乗る際に、私が実際に行う方法です。
私の場合、12~15時間は潤いが続きメイク崩れは防げます。
必要なものは化粧水と美容オイルだけ。
- 美容オイル(ブースターとして)
- 化粧水
- 美容オイル
- 化粧水
- 美容オイル
の順番でミルフィーユするだけです。
美容オイルは、ブースター、美容液、クリームなど様々な働きをしてくれるので、1本持っていると重宝しますよ。
美容オイルについて詳しくはコチラ
スキンケアの後のひと手間
スキンケアの仕上げには、ハンドプレスによって、その成分をすみずみまで行き渡らせ、なじませることが必要です。
忙しいとつい忘れてしまいますが、ほんの15~20秒。
この数十秒が、乾燥による化粧崩れに差を出します。
ハンドプレス参考動画
手でなじませても、まだ余分な油分や水分が残っている場合には、軽くティッシュオフをしましょう。
小鼻やまぶたにクリームなどが溜まりやすいので、部分的にオフするのも忘れずに。
ここまで長くなってしまいましたが、スキンケアが終わったら乾燥崩れ対策の半分は終わったようなもの。
では、いよいよベースメイク編です!
乾燥肌さんのファンデーションの選び方
ポイントは油分の量
ファンデーションには様々な種類があり、ブランドによっても成分の差があり一概には言えませんが、下記の様なバランスで作られています。
成分比率(一例)
ファンデーションの種類 | 粉 | 油分 | 水分 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ルースタイプファンデーション | 9.5 | 0.5 | – | 油浮きを抑える/クレンジング不要 |
プレストパウダーファンデーション | 9 | 1 | – | 油浮きを抑える/携帯に便利 |
スティックファンデーション | 6 | 4 | – | 油性。ポイントカバーに |
エマルジョンファンデーション(固形) | 5 | 5 | – | 油性。エモリエント効果が高い |
クリームファンデーション | 2 | 2 | 6 | O/W型乳化タイプ |
2 | 4 | 4 | W/O型乳化タイプ | |
リキッドファンデーション | 1 | 2 | 7 | O/W型乳化タイプ |
2 | 4 | 4 | W/O型乳化タイプ |
ファンデーションを選ぶとき、仕上がりや使いやすさも重要ですが、「乾燥しづらい」という点を重視する場合には、油分がどれくらい配合されているかが重要になります。
上記の表は、あくまで目安ですが、一見一番潤いそうなリキッドファンデーションの油分配合率が非常に少ないのです。
エマルジョンタイプや油性のクリームファンデーションは、油分の配合比率が高く、肌の水分の蒸発を防ぐため、潤いをキープできるのです。
油性ファンデーションにも種類がある
油性ファンデーションといっても、
- O/W(Oil in Water)型乳化タイプ
- W/O(Water in Oil)型乳化タイプ
がある場合があります。
たとえば、クリームファンデーションであっても、2タイプで粉:油分:水分の配合比が異なります。
O/W型乳化タイプでは2:2:6
W/O型乳化タイプでは2:4:4
もちろん、油分の多いW/O型乳化タイプが乾燥肌にはおすすめです。
リキッドファンデーションは水に流れないタイプがおすすめ
同じように、リキッドファンデーションも2種類あるため、見極めが必要です。
2種類の違いは、肌につけたものが水で流れる場合O/W型。流れずに残るものがW/O型です。
ファンデーションのパッケージに、油分の配合比が書いてあるわけではありませんが、エマルジョンタイプなど、いつもとは違うタイプのサンプルをもらって、乾燥崩れのしにくさを、実際に試してみてください。
きっとあなたの肌に最適なバランスのファンデーションに出会えるはずです!
+αで保湿成分配合なら最高!
ファンデーションを選ぶ時、油分の配合比の次に、保湿成分が配合されたファンデーションを選ぶようにしましょう。
一日中つけているファンデーションですから、スキンケア効果のあるものが断然おすすめです。潤いの持続も変わってきます。
では、乾燥しにくいファンデーションを手に入れたら、次に、乾燥しにくい使い方をマスターしましょう!
乾燥しないファンデーションの塗り方
化粧下地不要のファンデでも下地を使う
BBクリームや「1本●役」というファンデーションなどが登場し、化粧下地がいらないものも増えてきました。
しかし、より潤いを守るなら、保湿成分配合の化粧下地を使うことをおすすめします。
時間がない場合は、乾燥しやすい目元や口元にだけ使うのもOK。
また、日焼け止めも使いたい場合は、「化粧下地→日焼け止めの順番で使うと、潤い続きますよ。
ファンデーションを肌に密着させる方法
ファンデーションをお肌にムラなく密着させることが乾燥を防ぐコツです。
そのためには、スポンジを使うことがポイント。
リキッドタイプ、クリームタイプ問わず、スポンジで肌に優しく叩きこむと肌になじみ崩れにくくなります。
乾燥しやすい部分は薄付きに
どんなに油分や保湿成分がたっぷり入ったファンデーションでも、少なからず粉体が入っているので乾燥しやすいアイテムであることは確かです。
乾燥しやすく、よく動く、目元や口元のファンデーションは薄付きにすることがとにかく大切です。
どうしても隠したい部分がある場合には、コンシーラーを部分的に使用しましょう。
コンシーラーの使い方はコチラを参考にどうぞ。
フェイスパウダーの付け方
フェイスパウダーをつけると、より乾燥してしまいそうですが、ファンデーションを肌に留めておく役目を果たすため、つけることをおすすめします。
特に、保湿成分配合のパウダーが乾燥しづらくおすすめです。
でも、そのつけ方も大切。
パフでつけるとパウダーが余分に付いてしまい、乾燥しやすくなったり肌の透明感を失う原因になってしまいます。
フェイスパウダーは、大きめのブラシでふんわりつけるのがポイントです。
先ほど紹介した動画の後半に、ブラシでのフェイスパウダーのつけ方を紹介していますのでまだチェックしていない方は、ぜひご覧ください。
乾燥によるメイク崩れの応急処置
さて、スキンケアからベースメイクまでこれで完璧!と思っても、思いもよらぬ乾燥がお肌を襲うことも…。
そんな場合の応急処置の方法をご紹介しましょう。
パターン1 小ジワにファンデが溜まってしまった場合
友達とくしゃくしゃになるまで大笑いした楽しいランチ帰り、鏡を見たら小じわにファンデーションがめり込んで余計にシワが目立っている!という場合。
特に目元・口元の一部分の乾燥崩れが多いですよね。
用意するもの
- 乳液またはアイクリーム
- 綿棒
- フェイスパウダー(出来ればプレストタイプ)
直し方
- 小ジワ部分に乳液(アイクリーム)を少量なじませる
- 綿棒で乳液(アイクリーム)を優しくふき取る
- フェイスパウダーをパフでのせ、なじませる
パターン2 粉吹きがある場合
一日中乾燥したオフィスで過ごしたら、夕方、顔の所々が粉をふいたように乾燥している…!という、広い範囲で乾燥崩れが起きてしまった場合。
用意するもの
- 乳液
- コットン
※携帯に便利な化粧直しコットンがコンビニやドラッグストアで買えます
お化粧直しコットン¥300 - ファンデーション
- ファンデーション用スポンジまたはパフ
- フェイスパウダー
直し方
- コットンに乳液をたっぷりなじませ、崩れている部分に滑らせ、ファンデーションをオフする。この時、肌を擦らないように注意!
- もし肌自体が乾燥していたら、新しいコットンに乳液をつけて保湿する。
- ファンデーションをごく少量伸ばす。境目を目立たなくするため、パフかスポンジでなじませる
- フェイスパウダーで質感を整える
乾燥肌ならミストは避けて
化粧直しに、ミストをかける方もいるかもしれませんが、乾燥肌の場合にはあまりおすすめしません。
乾燥している肌に、水分だけをつけると、それが蒸発する際に、肌の残り少ない潤いまで一緒に奪うことがあるからです。
そのため、乾燥している時のメイク直しには、油分のある、乳液やゆるめのクリームが最適です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
長時間潤いを保つためのポイント
- スキンケアは保湿成分を重視して!
- ファンデーションは形状だけじゃなく油分が重要
- ファンデーションをスポンジで叩きこめば均一で崩れにくい
- もしもの時も乳液でメイク直しすれば、ばっちり元通り!
このような乾燥崩れをしないためのポイントをしっかり押さえて、今まで悩まされてきた乾燥によるメイク崩れとおさらばしましょう!