2016.11.16更新 sorasora

我が家の子どもたちもぶつかった、中1を悩ます「2学期の壁」

我が家の子どもたちもぶつかった、中1を悩ます「2学期の壁」

最近ネットサーフィンをしている中で気になる言葉を発見しました。 それが、「中1の2学期の壁」という言葉です。 「中1の壁」は良く聞きますが、「中1の2学期の壁」という言葉は初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、「中1の2学期の壁」の原因や対処法についてご紹介します。

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中1を悩ます2学期の壁とは?

中学一年の2学期の壁とは?

中1ギャップ・中1の壁という言葉は、中学生のお子さんをお持ちの方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

中1の壁は、小学校生活と中学校生活との違いになかなか対応できない状態のことを言います。

部活動に励む生徒

画像元:up-station.jp

中学校は小学校と比べると自由が少なくなりますし、勉強も大変になります。また部活動が始まったり、先輩との付き合い方も小学校とは変わったりなど、学校生活が大きく変化します。

これらすべての変化になじむことはなかなか大変なことで、この状態をこじらせると、不登校になってしまうこともあります。

うちの子どもたちは「中1の壁」と言えるほどのことはありませんでしたが、完全に中学校の生活に慣れるまでには時間がかかりました。

では、中1の2学期の壁とはどのような状態をいうのでしょうか?

中学1年生の2学期にそびえ立つ勉強の壁

中学一年生の勉強が難しくなる二学期

画像元:benesse.jp

中学生になると、小学生の頃よりも勉強がぐっと難しくなります。それでも1学期まではまだ序の口。本格的に勉強が難しくなってくるのは2学期からです。

2学期になると、小学校の頃にそこそこ成績が良かった子どもたちでも、成績がガクッと落ちることがあります。

これを「中1の2学期の壁」と呼ぶのです。

中1の壁の一種として扱われることも多いようです。

この現象は、 2013年の「AERA」の記事で特集され広く知れ渡りました。

ベネッセ教育総合研究所調査によると「できるはずの中1」が2学期を境に学習面で苦しむケースが多いことが明らかになった。

「中学に入って最初の夏休みに中だるみをしてしまうのと、2学期にあらゆる教科で難易度が高まることが原因と思われます」(主任研究員・樋口健さん)

引用元:dot.asahi.com/aera

私はこの記事を最近ネットで読んだのですが、これを見たとき、「あ、うちの子どもたちだ」と思いました。

当時「中1の2学期の壁」なんていう言葉は知らなかったのですが、今思い返してみると思い当たる節がたくさんあります。

うちの子どもたちはなんとか壁を乗り越えることができたようですし、周りの子どもたちの中にも壁にぶち当たったものの乗り越えることができた子もいました。

ではこの2学期の壁は、どうして起こるのでしょうか?また、どのようにすると乗り越えることができるのでしょうか?

私の子どもたちの経験も交えながらご紹介します。

中1の2学期の壁の原因

中1の2学期の壁は、主に学習面がうまくいかないことを指しています。

実はうちの子どもたちも、小学校の頃は勉強がわからずに困るということはありませんでした。塾などにもいっていませんでしたし、家で勉強をすることもほとんどありませんでした。

そんなうちの子どもたちの成績がガクッと下がったのはやはり中1の2学期でした。

では2学期の壁の原因にはどのようなことが考えられるのでしょうか?

1. 学習の内容が難しくなる

黒板

画像元:benkyodo-kk.jp

中一の2学期の壁の原因に、まず一番に上げられるのが、学習の内容が難しくなることです。

小学校の頃の勉強はそれほど難しいものはなく、授業中に理解できるものばかりでした。しかし中学校に入ると教科書が厚くなり、一つの教科で勉強をする内容が増えます。

しかも小学校では無かった「英語」が増えます。(2016年現在)

うちの娘の場合はこの英語が曲者でした。

英語を習ったこともありませんでしたし、小学校での英語学習もまだそれほど盛んではなかったため、中学校でほぼ初めて英語に触れたのです。

それでも1学期は単語を覚える程度だったためまだ何とかなりましたが、2学期になると内容が本格的になり、定期テストの範囲もさらに広くなったためなかなか対応できず悩んでいました。

質問しにくい授業環境

小学生の頃は、わからないことがあっても授業中に質問がすぐにできる雰囲気だったため、その場ですぐに解決することができました。しかし中学校に入ると先生が一方的に進める授業が多く、なかなか授業中に質問をすることができません。

教科ごとに先生が変わる中学校のシステムは、先生に慣れるまでに時間がかかるため、個人的に先生に質問をしに行くのも気が引けることが多かったようです。

うちの娘と同様に、中学校での学習内容に戸惑う子どもは多いようです。

2. 授業だけでわかった気になってしまう

わかったつもりになってしまう

学習内容をしっかりと理解していないということに、子ども自身が気が付いていないという場合もあります。

これはまさに息子がそうでした。

小学校では成績が良かったのに・・・

息子は小学生の頃は、授業中にすべて学習内容を理解できていました。

といっても小学校のテストは簡単だったため、本当に理解していたのかどうかは定かではありません。それほど悪い点数を取ってきたことはなかったため私も安心しきっていましたし、特に勉強を促したこともありませんでした。

それが中1の2学期にかなり成績が落ちてしまったのです。
息子自身もこの結果には大変ショックを受けていました。

自分では「理解している」と思っていたのに、実はわかっていなかったということがテストを通して突き付けられたのです。

授業中の先生の話は理解できたとしても、家庭学習をしていないため頭の中には入っていない状態だったのですね。

うちの息子のように、小学校の頃に勉強をあまりしていなかったけれど特に困ったことはなかったという子は、学習内容を理解したつもりになりやすいかもしれません。

3. 家庭学習の習慣がついていない

家で勉強する女の子

中学生になると学習の内容が増えるため、学校での演習の時間がなかなか取れません。

小学校では授業中にある程度は演習の時間をとってくれていました。先ほども述べたように、うちの子どもたちは家庭学習をせずに何とかなっていました。

そのため「家庭学習をする」という習慣がついていませんでした。

しかし中学生になると、家庭学習なしでは理解を定着させることは難しくなります。

また中学校の定期テストは範囲が広いため、テスト前に少し勉強をしたぐらいではなかなか点数を取ることは難しくなります。

子どもに家庭学習の習慣をつけることは、中学校での学習には不可欠なのです。

4. 定期テストの対策がうまくいかない

悪い結果の定期テスト

家庭学習をしていたとしても、定期テストの対策の仕方がわからずにテストの成績が落ちてしまうことも良くあります。

うちの娘はまじめな性格なので、中学校に入ってから家庭学習をするようになりました。
しかし今まで勉強をしたことが無かったため、どのように勉強をしたら良いのかわからなかったようでした。

特に定期テストは範囲も広く、どこから手を付けて良いのかわからない状態でした。

一方息子は要領が良く、勉強の仕方はわかったようでしたが、毎日コツコツやっていないためテストの日までに範囲内の勉強が終わらない状態でした。

それでも1学期は範囲もそれほど広くないですし、内容もまだ難しくはないので2人とも大丈夫だったのですが、2学期になるとテストの範囲も広くなりますし、内容も難しくなります。

小学校のテストは単元ごとに行いますので範囲が狭く、しかも学習内容が記憶に残っているうちにテストが行われます。

範囲の広い中学校のテストには、なかなか対応できなかったようです。

壁を乗り越えるカギは、親のかかわり方

子供と一緒に壁を乗り越える

では、この「中1の2学期の壁」を乗り越えるためにはどのようにすると良いのでしょうか?

実は保護者がかかわり方を変えることで、2学期の壁を乗り越えるきっかけになることがあります。

「勉強は学校でやるもの」と考え、子どもの学習に興味を持たない方も多いかもしれませんね。

実は私もそうでした。
元気に学校に行っているし、テストでもそれほど悪い点数を取ってこないからそれでいいと思っていました。

しかし子どもの学習に親が関わることは、子どもの意欲を向上させるためには欠かせないようです。
だからと言って、子どもの成績にのみ言及するのはNG。

私は子どもが良い点数を取ってきたときだけ「すごいね!」とほめていたのですが、これもあまり良くなかったようですね。

かといって「勉強しなさい」とガミガミ言うのではさらにやる気が失われてしまいます。

では、親はどのように関われば子どもの学習意欲を高めることができるのでしょうか?

目標を決め、達成までの行動を具体的に示す

勉強プランと目標を具体的に示す

子どもの学習の意欲を高めるために親ができることの一つに、「やらなければならないことを具体的にする」ということがあります。

「やりなさい」とただ指示をするだけでは、子どもは何をすればよいのかわからずただ「うるさいな」と感じるだけです。

どうせ「やりなさい」というのであれば、何をどれだけやればよいのかを具体的に示すほうが効果的です。

そのためにはまずは子どもに目標を設定させることです。

子どもの意見を尊重しながら行動計画を一緒に考える

そして次に、目標を達成するためには、何をどれだけやればよいのかを決めます。

例えば次の定期テストに向けての目標を子どもに聞き、それを実現させるためには具体的にどの教科をどれくらい、どのようなやり方でやればよいのかを子どもと確認します。

ここで大切なのが、きっかけ作りは親が行いますが、やり方を決めるときは子どもの意見を大切にするということです。

親にやらされることよりも、自分で決めたことの方がやる気が出そうですよね。

着かず離れずで見守ってあげる

そして行動を具現化した後は、やるかやらないかはなるべく本人に任せましょう。

放任しすぎず、過干渉せず、ちょうどよい距離感でサポートをすることが大切なのかもしれませんね。

自分で問題を解決する力を身につける

自分で問題を解決する力

小学生のころまでは、なんとなく授業の内容を暗記していれば解けるようなテストが多かったかもしれませんが、中学校に上がると、深く理解し考える力が必要になってきます。

中学生になると、自分で考えて問題を解決する力を身につけることが重要になるのです。

そしてこの力を身につけることで自分の課題を自分で見つけることができるようになり、学習意欲の向上にもつながります。

この問題解決の能力を向上させるために親にもできることがあります。
以下に例を挙げてみたので、参考にしてみてくださいね。

「今日はどんな勉強をしたの?」と子どもに質問をする

今日の学習内容を思い出して自分の言葉で伝えることで、問題解決能力が高まるのだそうです。

これならすぐにでも実践できそうですね。

会話の中に出てきた事柄に対して、質問する

子どもと会話をする中で、さりげなく「それはどうしてそうなるの?」と質問し、子どもに考える機会を頻繁に与えるようにしましょう。

答えが合っているかどうかではなく、問題に対して考えることが大切です。
これを繰り返すことで、自分で考える習慣がつくようです。

聞かれたことに対してすぐに答えない

「この漢字ってなんだっけ?」などと子どもに聞かれること、ありますよね?
そういう時はすぐには教えず、まずは「調べてみようか?」などと促してみてください。

その際どうすれば調べられるか、子どもと一緒に確認するとより効果的です。

間違いを指摘するのではなく、間違えなくなる方法を一緒に考える

間違いを指摘したところで間違いがなくなるわけではありません。次にどうすれば間違いがなくなるのか、一緒に考えることが大切です。

うちの息子は計算ミスが多いのですが、責めても仕方がないので、息子に「計算ミスが多いのはどうすれば治るのかな?」と聞いてみました。

すると、「見直しをすればいいけど、見直しをする時間がないんだよね。」と。

そこで、「じゃ、早く解くことができればいいのかな?」と聞くと、「そうだよね」と返ってきました。
そこで一緒に、問題を早く解けるようになる方法を考えました。

今はそれを実行している最中なのですが、少しずつ計算ミスが少なくなってきています。

塾にお任せしたほうが良い場合も

塾の先生

うちの子どもたちは中1の2学期の壁を乗り越えることができたのですが、うちの場合は恥ずかしながら親の力ではどうにもならず、塾にお任せしました。

その当時子どもたちは思春期真っただ中で親の言うことに聞く耳を持たない時期でしたし、「勉強がわからない」と聞いてきたにもかかわらず、教えると怒るということを繰り返していたためです。

中学生は難しい時期です。

親とは口もきかないというお子さんもいることでしょう。

そんなときは潔く塾にお任せするのも良い方法かもしれません。

では、塾を選ぶときにどのような点に気を付けると良いのでしょうか?
うちの子どもたちを例にあげてご紹介します。

子どもに合うやり方の塾を選ぶ

個別指導型の塾

画像元:ecc-kobetsu.com

子どもたちの塾選びをした際、私が重視した点は、まず子どもたちの性格に合うやり方の塾を選ぶということです。

塾には主に「集団指導」と「個別指導」があり、それぞれにメリットデメリットがあり、子どもの性格により向き不向きがあります。

集団指導塾の特徴

集団指導塾の最大の魅力は、「レベルの高い授業内容」にあります。
さらに受験指導に関する豊富な情報とノウハウも魅力です。

集団で行うため、周りの子どもたちと切磋琢磨しあえるというメリットもあります。

しかし集団授業がメインなので、そこについていけない子どもは結局置いてけぼりになってしまうことも。

集団指導の塾は、一定の学習内容を理解する力があり、今以上の成績向上を目指したい子どもに向いています。

性格的には負けん気が強く、周囲との競争でモチベーションが上がるタイプは集団指導塾向きです。

個別指導塾の特徴

個別指導塾は、マンツーマンや、多くても2~3人に先生一人が付く形で進めていくため、オーダーメイド式の指導が受けられる点が最大の魅力です。

わからないままに授業が進んでしまうということもありませんし、わからないことはすぐに質問することができます。

しかし、塾によってはアルバイト講師が教えていたり、行くたびに違う講師がついたりする場合もあり、質は塾によってまちまちです。

個別指導塾は、部活で忙しい子どもや勉強が苦手な子ども、勉強の意欲が少ない子ども、勉強の計画を自分で立てることが苦手な子どもにおすすめです。

性格的にはマイペースな子どものほうが、個別指導塾に向いています。

うちの娘の場合、わからない問題を聞きたいというのと、勉強のやり方を教えてもらいたいという2点があり、個別指導の塾を選びました。

息子の場合は性格的にマイペースなのと、習い事も忙しかったため個別指導を選びました。

塾講師との相性が重要

塾講師との相性

親が「塾に入れよう」と考える背景には、「勉強をわかるようにしてほしい」ということだけではなく、「勉強のモチベーションを高めてほしい」という気持ちもあります。

どんな塾を選んだとしても、講師との相性が合わなければ学習意欲は上がりません。

集団指導塾の講師の特徴

集団指導塾の場合はプロ講師の場合が多く、さまざまな子どもの意欲を高めるテクニックを持っていることが多いです。

しかし性格的に合わなかった場合、講師を交代してもらうというわけにはなかなかいきません。

個別指導塾の講師の特徴

一方個別指導の塾の場合、バイトの講師がいることも多く子どもの指導が十分ではないこともあります。

しかし子どもと相性が合わないと感じた場合、担当の講師を変えてもらえることがほとんどです。

またアルバイト講師のほうが、子どもとの距離が近く打ち解けやすいという良さもあります。

塾は体験入塾をして子どもに選ばせた方が良い

どちらの塾に入れるにしても、子どもに体験をさせてみて、子ども自身に選択させることが大切です。

息子を塾に入れるときは、二つの個人塾を体験させました。
どちらも先生が一人で切り盛りする個人塾です。

一つは先生が熱血な塾。
もう一つは娘が入っていた塾。

私は熱血な塾のほうが息子のやる気が出るかと思っていましたが、体験した後に、「あそこの塾は絶対嫌だ」と言ったのです。

そこで次に娘の塾を体験させると、「あそこがいい」と。

息子は人見知りなので、あまりがつがつせずに放っておいてくれたのが心地よかったのかもしれません。

塾に入れた結果、うちの子どもたちは中1の2学期の壁を乗り越え、かなり成績が上がりました。
勉強に対する意欲が出始め、自分から勉強をするようにもなりました。

子どもたちが通っていた塾が特別な塾だったわけではなく、たまたま子どもたちに向いていたのだと思います。

親が何とかできなかったとしても、うちの子どもたちのように良い先生との出会いが中1の2学期の壁を乗り越えるきっかけになることもあります。

子どもに応じたやり方で、壁を乗り越えさせよう

笑顔の子どもたち

現在うちの子どもたちは中3と高2です。

娘は無事に志望校に合格し、息子も志望校合格に向けて自分で計画を立てながら勉強をしています。

こんなダメ母な私の子どもたちでも壁を乗り越えることができたのですから、きっかけさえあればどんな子どもでも中1の2学期の壁を乗り越えることができるはずです。

お子さんに合ったやり方を見つけて、中1の2学期の壁を乗り越えるきっかけづくりをしてくださいね。

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