美容や健康のためにアロマテラピーを取り入れているという方もいますよね?
アロマテラピーは天然の精油を使用するため、体に優しい療法です。
そのため実はお子さんにもおすすめです。
いくつか注意する点はありますが、上手に使うととっても便利ですよ。
今回は、アロマテラピーの基本とお子さんに試してほしい便利な使い方をご紹介します。
もくじ
アロマテラピーは、植物の力を使った療法
アロマテラピーとは、「アロマ(香り)」と、「テラピー(療法)」を組み合わせた造語です。医療が発達していない昔は、民間療法として植物の力が薬のように使われていました。
昔の人々は、「風邪のときにはこの植物が効く」とか、「けがをしたときはこの植物がよい」ということを経験から知っていたのですね。
このような昔の人々の知恵を活用し、健康づくりに役立てようと科学的な研究がなされ、今のアロマテラピーとなりました。
では、アロマテラピーは私たちの心や体にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?
アロマテラピーは、心身ともに良い影響を与えてくれる
アロマテラピーは植物の香りにより、「身体」「心」「肌」において人間が本来持っている力を取り戻し良い状態に導いてくれるきっかけを作ってくれます。
精油の成分や香りで健康に
鼻が詰まった時にミントの香りをかぐことで鼻の通りがよくなるといった経験をしたことがある方は多いのでは?
この例からもわかるように、植物の香りは体の不調を解消させることがあります。
一つの香りがいくつかの違った症状に効果を発揮することもあり、これは精油がひとつの成分で構成されているわけではないためです。
精油の構成成分には薬と同じような働きをするものもあります。
そのためアロマテラピーには免疫力を高めたり、体の不調を解消する効果が期待できるのです。
香りの効果でリラックス
アロマの香りにはリラックスできたりストレスを解消できたりという効果があることは、ご存じな方も多いのでは?
これは、精油の香りをかぐことで香りの信号が脳に伝わり自律神経を整えて、身体の機能を調整してくれるためです。
心地良い香りが脳に働きかけてくれることで、心理的な効果が得られるのですね。
お肌にも効果的
精油の成分は鼻や口からだけではなく、お肌からも浸透します。
精油成分の種類によっては皮膚内で保湿成分を補ったり、引き締め効果が得られたりもします。
肌の状態に合わせて選ぶ精油を変えることで肌本来の回復力を高め、きれいな肌へと導いてくれます。
アロマテラピーの楽しみ方
アロマテラピーの一般的な楽しみ方を7つご紹介します。
ライフスタイルや、得たい効果によって選んでみてくださいね。
入浴の時に精油を数滴
湯船に精油を落としてつかることで、芳香成分を呼吸と皮膚から吸収することができます。
半身浴や、手や足だけつかるのも効果的です。
マッサージの時に
マッサージをするときに、精油をキャリアオイルで薄めたものを肌に塗ります。
皮膚から芳香成分を浸透させるとともに、香りによるリラックス効果を得ることもできます。
香りを楽しむ芳香浴
電気やろうそくの熱で空中に香りを広げます。
またもっと手軽なやり方にはマグカップなどにお湯を入れ、精油をたらして香りを楽しむ方法もあります。
香りの蒸気を吸入
お湯を張った洗面器などに精油を落とし、湯気を顔にあてて呼吸や肌から芳香成分を取り入れます。刺激を避けるために眼は閉じておきましょう。
オリジナルの化粧品を作って
無水エタノールやキャリアオイルに精油を加え、オリジナルの化粧品を作ることもできます。ご自分の肌の状態に合わせた化粧品を作ることができますよ。
精油が肌に合うかどうか、パッチテストを行ってから使用してくださいね。
パッチテストのやり方
キャリアオイルに精油を加えて濃度1%のオイルを作ります。
それを肌に塗り、24~48時間放置し異常がないか確認しましょう。
ヘアケアに
お使いのシャンプーやトリートメントに加えると、精油の効果に加え香りも楽しむことができます。
お掃除に
拭き掃除のときに消毒・殺菌効果のある精油を掃除の水に垂らして使うと、香りの癒し効果を得ることもできます。掃除をするのが楽しくなるかもしれませんね。
アロマテラピーを楽しむ前に知っておいてほしいこと
アロマテラピーはルールを守って使わなければ、効果を得られないばかりか悪影響をうけてしまう場合もあります。
ルールをしっかりと守ってアロマの効果を最大限に引き出して楽しんでくださいね。
精油を購入するときは、品質と香りをチェック
精油を購入するときにまずチェックしてほしい点が、その品質です。
以下の5点を満たしているかをチェックしてみてくださいね。
- 100%天然成分でできているか
- 合成香料の入ったものではないかどうか
- 品名、学名、抽出部位、抽出方法、原産国が明記されているか
- 輸入元や注意事項が記載されているか
- 信頼できるメーカーのものか
品質をチェックしたら、次は香りをチェックしてみてください。
いくら症状に効果のある精油だとしても、香りが気に入らないと効果が出にくいことがあるのです。
「この香りならリラックスできる」というのが何よりも大きなアロマテラピーの効果。
効能だけではなく香りにも着目して選びましょう。
アロマテラピー、これはNG
アロマテラピーにはやってはいけないことがいくつかあります。
それらを守らないと、身体に悪影響を及ぼすことも。
ルールを守って安全に楽しみましょう。
1 肌には直接つけない。
精油を原液のままつけると刺激が強すぎるため避けましょう。
必ずキャリアオイルなどで希釈してから使うようにしてください。
キャリアオイルには、天然の植物から作られた油が使われます。
ただし食用のものは使えないためアロマテラピー専用のものを使いましょう。
キャリアオイルの種類によっても効果は変わってきます。
2 赤ちゃんには使わない
1歳以下の赤ちゃんには精油の刺激は強いため使用は控えてください。
3 使用期限は守る
容器に記載されている使用期限は守りましょう。
劣化した精油は効果が落ちるばかりか毒性を帯びることも。
4 口から飲まない
特にお子さんやペットがいるご家庭は、誤飲をしないようにご注意ください。
5 火気に注意する
精油は引火する恐れがあります。
ストーブなどのそばでは使わないようにしましょう。
またキャンドルを使用するときは目を離さないようにしてくださいね。
6 体調によって使わないほうがよい精油がある
体調などにより、使わないほうがよい精油があります。
精油を使用するときは、それらをチェックしてからのほうが安心です。
子どもと一緒にアロマテラピー
アロマテラピーにはさまざまな使い方があり、心身ともに良い影響を与えてくれます。
市販の薬を使うよりも、天然成分の精油を使うほうが安心ですよね。
お子さんがいる方は、お子さんと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?
お子さんにおすすめの便利な使い方をご紹介します。
参考にしてみてくださいね。
お子さんとアロマテラピーを行う時に注意してほしいこと
まずはお子さんとアロマテラピーを楽しむ時に注意してほしい点をお伝えします。
- 香りはお子さんが心地よく感じるものを選びましょう。
- 柔らかい香りのものがあすすめです。
- お子さんでも使うことができるオイルを選びましょう。
- 肌につける場合は特に、使用できるものかどうかを良く確認してくださいね。
- 1歳以下の赤ちゃんには使用しないようにしましょう。
- 3歳未満のお子さんの場合は芳香浴ならOKです。
3歳以上のお子さんが使用する場合でも慎重に使用するようにしましょう。
お子さんが使用できるものと、避けたほうがいいものの一例をご紹介します。
あくまでも一例なので、使用する前にしっかりと確認をすることをおすすめします。
① 13ヶ月以上~3歳以下でも安全に使える精油
カモミール・ローマン、マンダリン、ラベンダー② 12歳以下でも使える精油
オレンジ・スイート、カモミール・ローマン、サンダルウッド、シダーウッド、ゼラニウム、タイム・スイート、ティートリー、ネロリ、フランキンセンス、ベンゾイン、マートル、マンダリン、ユーカリ・スミシ、ラベンサラ、ラベンダー、ローズウッドなど③ 12歳以下で使わない方がいい精油
ユーカリ・グロブロス、ローズマリー・カンファーなど刺激の強いもの④ 12歳以下であまり使わない方がいい精油
イランイラン、クラリセージ、サイプレス、ジュニパー・ベリー、ペパーミント、マジョラム・スイートなど香りの強いもの引用元:ameblo.jp
適切な量を守って使うようにしましょう。
大人と子どもでは、精油の適量も変わってきます。
以下に目安をご紹介しますので、参考にしてみてください。
① 13ヶ月未満
・ルームフレグランスに、精油1滴使う程度にとどめる。
・マッサージには、精油は使わず、キャリアオイルのみ。
・沐浴には、精油ではなく、芳香蒸留水またはハーブティーを薄めたものを使う。② 13ヶ月~3歳
・ルームフレグランスに、精油3滴程度(何の香りかがわかるくらい)。
・ボディマッサージ(顔は除く)に0.5%以下の濃度(キャリアオイル20ccに精油2滴以下)。
・顔のマッサージはキャリアオイルのみ。
・沐浴には、1%濃度(キャリアオイル10ccに精油2滴)に薄めたものを数滴。③ 3~7歳
・ボディマッサージ(顔は除く)に1%以下の濃度(キャリアオイル20ccに精油4滴以下)。
・顔のマッサージには、0.5%以下の濃度。
・沐浴には、精油1滴。④ 7~12歳
・ボディマッサージ(顔は除く)に2%以下の濃度(キャリアオイル20ccに精油8滴以下)。
・顔のマッサージには、1%以下の濃度。
・沐浴には、精油1~2滴。引用元:ameblo.jp
お子さんににおすすめの使い方はこれ!
お子さんに使う時のおすすめの使い方をご紹介します。
精油の量はお子さん向けの量なので、大人が使う場合はもう少し多いほうが良いかもしれません。
お子さんやほかの家族の体調や年齢などをチェックしながらやってみてくださいね。
風邪やインフルエンザの予防に
風邪やインフルエンザの予防におすすめなのが、マンダリン、マートル、ローズウッドです。
刺激が少なく香りも柔らかですが、抗菌作用や抗ウィルス作用を発揮してくれます。
アロマポットなどに3~4滴入れるとお部屋を浄化してくれ、風邪やインフルエンザの菌も寄せ付けません。
これらの精油を混ぜ合わせて好みの香りを作るのもおすすめです。
・マンダリン
甘くフルーティーな香りでリラックス効果があります。
・マートル
クリアで甘さのある香りです。
呼吸器系のトラブルに有効です。
・ローズウッド
バラのような甘さを含むウッディーな香りです。
風邪や気管支炎に効果があります。
便秘の時は
ラベンダー2滴とローマンカモミール1滴をキャリアオイル50mlで薄め、マッサージオイルを作ります。
そのオイルでおなかに「の」の字を書くようにマッサージしましょう。
・ラベンダー
さわやかで心地よい香りです。
リラックス効果が高く、体の痛みを和らげてくれる効果もあります。
下痢の時は
洗面器にお湯をはり、ラベンダーかローマンカモミールを1~2滴たらします。
このお湯にタオルを入れてしぼり、腹部にあてて温めましょう。
・ローマンカモミール
青リンゴに似た甘酸っぱい香りです。
胃の不調に効果があります。
虫よけに
市販の虫よけスプレーには有害物質が入っているためお子さんに使うのはちょっと心配ですよね。
でも精油を使った虫よけなら天然成分なので安心して使うことができますよ。
ただしお子さんには少し刺激が強いかもしれないので、直接肌にはつけず洋服などにスプレーしておくようにしてくださいね。
また、虫よけにペパーミントを使う場合も多いのですが、ペパーミントは虫よけの場合でもお子さんに使うのはあまりおすすめできません。
ペパーミント以外の精油を使って作るようにしましょう。
虫よけの成分には妊婦さんが避けたほうが良い精油もいくつか含まれていますので、確認してから使用してくださいね。
虫よけにおすすめの精油をいくつかご紹介します。
・シトロネラ
かんきつ系の香りで古くから虫よけとして利用されてきました。
・ゼラニウム
バラに似た甘い香りです。
妊娠中の使用は控えてください。
・レモングラス
レモンに似たさわやかで強い香りです。
消臭効果もあります。
・ティートリー
清涼感のあるシャープな香りです。
殺菌効果にも優れています。
・ユーカリシトリオドラ
レモンのようなフルーティーな香りです。
抗炎症作用もあるため虫刺されにも効きます。
*虫よけスプレーの作り方
- 精油 お好きなブレンドで8滴ほど
- 無水エタノール 10ml
- 水 40ml
無水エタノールに精油を入れて良く混ぜてから、水を加えてスプレー容器に入れます。
使う前に良くふり、大人は肌に直接スプレーし、お子さんは洋服などにスプレーしましょう。
眠れないときに
なかなか眠れないときにおすすめなのがラベンダーです。
ラベンダーの精油をコットンにたらしたものを枕元に置いたり、ディフューザーなどで香りを広げたりすると効果的です。
お子さんと一緒にアロマテラピーで心身ともに健康に
いかがでしたか?アロマテラピーに使われる精油には様々な種類があり、組み合わせ方によってさまざまな効果を引き出すことができます。
効果や香りを組み合わせて、自分好みのものを作るのも楽しいですね。
今回ご紹介したほかにも様々な使い方がありますので、ご自身やお子さんの症状に合わせていろいろな使い方を試してみてくださいね。